超訳YouTube~大人の教養講座~ Vol.8

アイビー・リーグも夢じゃない。話題の『国際バカロレア』の教育、ここがスゴイ!

国際バカロレアのプログラムってどんなもの?


年齢に応じて、下記のように分かれている。

(文部科学省 IB教育推進コンソーシアムより)


上記図のディプロマ課程(DP)を修了し、しかも高いスコアで取得した場合は、アイビー・リーグなどほぼ世界中の大学を受験する資格を取得できることになる。

ちなみに、日本に存在する国際バカロレア認定校は、2023年6月30日時点で、211校(世界で約5,600校)ある。うち、PYP認定校59校、MYP認定校35校、DP認定校67校だ(文部科学省 IB教育推進コンソーシアムより)。

文部科学省も国際バカロレアを推奨しているため、年々増え続けている。

国際バカロレアプログラムでは、「国際的な視野を持ち、人間らしさ、地球を守る責任、平和でより良い世界を築くことに貢献する人間」の育成を目指した教育を掲げている。

国際バカロレア機構の初代事務局長のアレック・ピーターソンは、『教育の目標は知識の獲得ではなく、多様な考え方を発揮できる知力を育成することである』といって、「探究型学習」と「全人的教育」を強調している。

知識の詰め込みではなく得た知識をどう活用し考え、深めていくかという教育方針。答えのない問いに自分で考える力、議論・作文・プレゼン能力を育む教育だ。

例えば、「私たちは何者なのか」などの全ての科目に共通するテーマを学期ごとに設定する。それを今度は、文学や科学、社会など各科目ごとに学際的に問いをつくる。

その問いに対し、それぞれの授業のなかで人類やヒトの生物的な構造、心理学などの学んだことを、個々またはグループで協力しながらテーマについて調べたり考えたりして、探究内容の発表や議論をする。

日本の一般的な学校だと、多くは教科書にかかれていることを先生が黒板を使って解説し、生徒がそれを聞いて覚えるということがほとんどだが、それとはスタイルが異なる。

では、具体的にどんな教育を行っているのか。国際バカロレアのなかでも大学進学に直結するDPのプログラムについて見ていこう。

DPのカリキュラムは、6つのグループ(教科)及び「コア」と呼ばれる3つの必修科目から構成されている。

(参照:文部科学省 IBの教育推進コンソーシアム)


科目横断的な学びが中心で、従来の科目別に学ぶ範囲より、かなり広いことがわかる。

課外活動を中心として必須科目は、下記の3つ。

①知の理論(TOK:Theory of Knowledge):知るプロセスを探求する授業
②課題論文(EE:Extended Essay)
③創造性・活動・奉仕(CAS:Creativity, Activity, Service)


「知の理論」の授業は、国際バカロレアらしい授業といえるだろう。そもそも「知っていること」とはどういうことなのか、知の体系そのものを探究していく学習だ。

また、芸術やスポーツ、ボランティアなどの活動も授業の一貫ということで倫理や実践的な道徳など全人的な教育を目指していることがわかる。

大学進学に直結する国際バカロレアのDP取得のためには、上記科目の単位を取得し、最終テストをパスする必要がある。合格率は、7割程度といわれている。

取得するのは、かなりハードな学習が必要な国際バカロレアだが、DPを取得するとどのようなメリットがあるのだろうか。

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