夜が明けたばかりの、港区六本木。
ほんの少し前までの喧騒とは打って変わり、静寂が街を包み込むこの時間。
愛犬の散歩をする主婦や、ランニングに勤しむサラリーマン。さらには、昨晩何かがあったのであろう男女が気だるく歩いている。
そしてここは、六本木駅から少し離れた場所にあるカフェ。
AM9時。この店では、港区で生きる人々の“裏側の姿”があらわになる…。
▶前回:カフェで堂々と別れ話をするカップルに遭遇。思わず聞き耳を立てた女が、恥ずかしさに頬を赤らめたワケ
Vol.10:智美(29歳)「もう疲れちゃった…」
「ここに来るのも、今日が最後か…」
18歳で上京してきて11年。人生の半分近くを東京で過ごしてきた。
― 東京最後の日は、やっぱりあの場所で過ごしたい。
そう思った私は、週1回は必ず行っていた六本木のカフェに立ち寄ることにした。
それはミッドタウン近くの、緑が......
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