2011.09.21
カウンターがある、名レストラン Vol.1『フリック』と『アバ』、
カウンター始めました
もうすでに人気店のこの二店が、今なぜ
カウンター形式にリニューアルしたのか?
2011.09.21
カウンターがある、名レストラン Vol.1もうすでに人気店のこの二店が、今なぜ
カウンター形式にリニューアルしたのか?
1軒目は、南青山『フリック』。
この6月、8席のカウンターを作った。店名にあった「リストランテ」も、テーブルクロスも見当たらない。カジュアル仕様にした深田景氏が意図したのは「シェフ目当てに来る店」ではなく「総合力で勝てる店」。
カウンタースタイルなら目線がフラットになり、一体感が生まれる。スタッフそれぞれに固定のファンが付けば、モチベーションも上がると踏んだ。この機にメニューも刷新。7500円のコースに4700円のショートコースを加え、アラカルトを充実させる。読みは当たった。気軽さが増した分、客側は記念日利用からデイリー利用にシフト。
客単価は下がっても、来店頻度は俄然上がった。リニューアル前の顧客も離れず、客層の幅が広がったのは、嬉しい誤算だ。「いいことずくめ」と、深田氏。
※こちらの店舗は、現在閉店しております。
2軒目は、本郷の『アバ』。
「オープン当時はまだ若かったし、テーブルできちんとしたコースを出したかった」と、門脇憲氏。オープン2年半にして、方向転換。客の要望から“カウンター化”に踏み切る。
あくまで客目線のシェフだが、大英断に本人がノリノリだ。以前までは、力を入れる自然派ワインは知識がないと勧めづらく、スタッフでは荷が重い。テーブルでは客が遠くて歯がゆい思いをした。ランチ時に快く合席を申し出てくれる、サラリーマンとOLの善意にも応えたかった。
カウンターにしてからは客との対話が増えて、完全アラカルトのメニューは口頭で、ワインリストも不要になった。料理が絞れるから、自慢のシャルキュトリを集中して仕込めるし、クオリティも上がる。
女性のひとり客も増えて、8時半以降にもうひと波来る。活気が持続するから食べる、飲む、に拍車がかかる。リピート率も上昇。グループ用にテーブル6席を残したが、前より2席減っても「痛くもかゆくもない」と、破顔する門脇氏。
シェフを奮わせ、客を熱くさせるカウンター。その吸引力は、絶大。使わないでどうする、だ。
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