カウンターがある、名レストラン Vol.1

『フリック』と『アバ』、
カウンター始めました

もうすでに人気店のこの二店が、今なぜ
カウンター形式にリニューアルしたのか?

フリック

FRICK

深田景シェフ

1軒目は、南青山『フリック』。

この6月、8席のカウンターを作った。店名にあった「リストランテ」も、テーブルクロスも見当たらない。カジュアル仕様にした深田景氏が意図したのは「シェフ目当てに来る店」ではなく「総合力で勝てる店」。

カウンタースタイルなら目線がフラットになり、一体感が生まれる。スタッフそれぞれに固定のファンが付けば、モチベーションも上がると踏んだ。この機にメニューも刷新。7500円のコースに4700円のショートコースを加え、アラカルトを充実させる。読みは当たった。気軽さが増した分、客側は記念日利用からデイリー利用にシフト。

客単価は下がっても、来店頻度は俄然上がった。リニューアル前の顧客も離れず、客層の幅が広がったのは、嬉しい誤算だ。「いいことずくめ」と、深田氏。

料理はあらかたキッチンで作り、仕上げと盛り付けはカウンターで。そのライブ感が新たな魅力となる

左.骨付き仔羊のロースト 季節野菜のソテー添え(2人前)¥3,000。バジリコペーストと粗塩を添えて

右.香ばしく焼いた帆立とブロッコリーのスパゲッティーニ¥1,600。ポーションもしっかり付ける

ビストロ・アバ

Bistro Abats

門脇憲シェフ

2軒目は、本郷の『アバ』。

「オープン当時はまだ若かったし、テーブルできちんとしたコースを出したかった」と、門脇憲氏。オープン2年半にして、方向転換。客の要望から“カウンター化”に踏み切る。

あくまで客目線のシェフだが、大英断に本人がノリノリだ。以前までは、力を入れる自然派ワインは知識がないと勧めづらく、スタッフでは荷が重い。テーブルでは客が遠くて歯がゆい思いをした。ランチ時に快く合席を申し出てくれる、サラリーマンとOLの善意にも応えたかった。

カウンターにしてからは客との対話が増えて、完全アラカルトのメニューは口頭で、ワインリストも不要になった。料理が絞れるから、自慢のシャルキュトリを集中して仕込めるし、クオリティも上がる。

女性のひとり客も増えて、8時半以降にもうひと波来る。活気が持続するから食べる、飲む、に拍車がかかる。リピート率も上昇。グループ用にテーブル6席を残したが、前より2席減っても「痛くもかゆくもない」と、破顔する門脇氏。

シェフを奮わせ、客を熱くさせるカウンター。その吸引力は、絶大。使わないでどうする、だ。

工事の間、フランスでパワーチャージしてきた門脇氏。料理は相変わらずのビッグポーション!

左.シャルキュトリの盛り合わせ(1人前)¥3,400。圧倒的なボリューム。精度の高い人気のスペシャリテ

右.ピエドコション¥2,600。豚足を3時間茹で、詰めものをして網脂でくるみ、オーブンで仕上げ


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