東京のアッパー層。
その中でも、名家や政財界などの上流階級の世界は、驚くほど小さく閉じている。
例えば、ついうっかり“友人の結婚式”なんかに参加すると「元恋人」や「過ちを犯した相手」があちこちに坐っていて冷や汗をかくことになる。
まるで、いわく付きのパールのネックレスのように、連なる人間関係。
ここは、誰しもが繋がっている「東京の上流階級」という小さな世界。
そんな逃れられない因果な縁を生きる人々の、数珠繋ぎのストーリー。
▶前回:女友達の結婚式でスピーチを頼まれて。“言ってはいけないこと”を暴露し、場が騒然…
Vol.6 P.M.2:25 お色直し
新郎・田伏向一郎(医師・35歳)
「ここで新婦マサミさんは、お色直しのため ご中座となります。新たな装いになったマサミさんをお迎えするのを楽しみに…」
90年代の懐メロが爆音で鳴り響く中、中学時代からの親友数人に囲まれたマサミの背中が遠ざかっていく。
会場の視線が全てマサミの方に注がれていることが、今はと......
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この記事へのコメント
マサミ、先週サエのスピーチ聞いて薄々気付いたんじゃ?と思ったけど本当に気付いてないのかね!?
ぜんぶ分かってて向一郎泳がせて手のひらの上で転がしてるんじゃ?向一郎に好きとか愛してるって返したないし、他に好きな人いたりして。