東京のアッパー層。
その中でも、名家や政財界などの上流階級の世界は、驚くほど小さく閉じている。
例えば、ついうっかり“友人の結婚式”なんかに参加すると「元恋人」や「過ちを犯した相手」があちこちに坐っていて冷や汗をかくことになる。
まるで、いわく付きのパールのネックレスのように、連なる人間関係。
ここは、誰しもが繋がっている「東京の上流階級」という小さな世界。
そんな逃れられない因果な縁を生きる人々の、数珠繋ぎのストーリー。
▶前回:友人の結婚式で受付を頼まれて、招待客リストに驚愕!そこには、ある人物が
Vol.2 A.M.11:45 披露宴、新郎新婦入場
新婦友人・高山千紗子(チー子・主婦・35歳)
ピアスの穴は、開いていない。
小中高時代を過ごした東洋英和が身だしなみに厳しい校風だったせいもあってか、35歳になる今まで、ずるずると開けられないまま来てしまった。
でも今では、開いていなくても良かったと思う。
母がジュエリーブランドの二代目経営者ということもあり、......
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