2023.01.04
The WATCH Vol.14スマートウォッチが全盛の今、あえてアナログな高級時計を身につける男たちがいる。
世に言う、富裕層と呼ばれる高ステータスな男たちだ。
ときに権力を誇示するため、ときに資産性を見込んで、ときに芸術作品として、彼らは時計を愛でる。
ハイスペックな男にとって時計は、価値観や生き様を表す重要なアイテムなのだ。
この物語は、高級時計を持つ様々な男たちの人生譚である。
「The WATCH」一挙に全話おさらい!
第1話:「いかにもって感じ」高級時計を愛用する男に女性が痛烈な言葉を浴びせたワケ
― 女なんて、所詮みんな同じだ。
だが、隆之はそんな女性たちが嫌いなわけではない。むしろ、自分と同類だと感じていた。
事業の成功で手に入れたお金で女性を喜ばせ、その様を見ることで自分も満たされる。いわば、Win-Winの関係なのだ。
― この娘とは2度目は無さそうだ。そろそろ帰るか。
そんなことをぼんやりと考えながら、時間を確かめようと目を落とす。その視線の先には、黒く光る高級時計が光っていた…。
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第2話:「なんで俺が…?」慶應卒29歳商社マン。ハイスペなのに、女にモテない意外なワケ
「……。豊、ごめん」
大抵の独身女性が望むような、結婚向きな“品行方正”な男。そんな豊の決死のプロポーズに唯は、下を向きながら言いにくそうな表情で答えた。
「どうして?俺じゃダメ?」
「豊との結婚生活が描けない。1年付き合って思ったけど、正直、男としてつまらないの」
― つまらない……?俺は同世代よりも稼ぎもある。唯はそこまで仕事に尽力するタイプの女性ではないし、ついてきてくれるかと……。
だが、“つまらない”という言葉で、豊は過去の苦い恋を思い出した。
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第3話:「全部わかってるんだから」すべてを見透かす妻の発言に慌てた夫がとった行動とは…
幸雄は、彼女の華やかな容姿に惹かれて、猛アプローチをして結婚までこぎつけた。
だが、結婚してからは、そのときめきが薄れているのを幸雄は感じていた。
― 娘ができて、由香里は変わった。俺が憧れた女性ではなく、“母親”になってしまった。
幸雄は、それが自分勝手な考えであることは理解していた。だが、現実を受け入れられずにいたこともあり、若い愛人をつくり、由香里からは距離を取るようになっていた。
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第4話:「俺が1,000万円出資するよ」男の言葉に喜ぶ女。だが彼女には秘密があって…
「俺が1,000万円出資するよ。自分のお店出すといいよ」
5回目のデートで、『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』を訪れた匠は、隣に座る舞の目をまっすぐ見つめながら言った。
「君のことは好きだけど、下心からじゃないよ。君が成功すると思っているから出資するんだ」
「すごく嬉しい…。長年の夢だったんです」
舞の頬に一筋の涙がこぼれた。その涙に気づかないふりをするように、匠は左腕に着けた「オーデマ ピゲ ロイヤルオーク オートマティック」に目を落とす。
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第5話:彼女に200万のプレゼントを贈った後、連絡が途絶え…。半年後、偶然再会し女が放った言葉とは
「信之さん、そろそろ新幹線の時間ですよ」
信之のギャラリーの女性アシスタントが急かす様子で呼ぶ。
「あぁ、もういくよ」
― 京都もそろそろ潮時かな、東京へ帰ろう。
京都の厳しい寒さが近づく11月。1年間限定の京都での生活に終わりを告げ、信之は京都駅へとタクシーを走らせた。
タクシーの窓から、紅葉で赤く色づいた京都の景色を見ながら、花街の閉ざされた世界で、怪しく艶めく1人の芸妓との出会いに思いを馳せた。
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第6話:「看護師って嘘だったの?」婚活中の外銀マンが女の嘘にハマってしまったワケ
外資系金融マンの隆は、そろそろ結婚を考えられる彼女が欲しいと考えて、3ヶ月ほど前アプリに登録した。スペックがいいので、アプリ内ではモテた。
だが、言い寄ってくるのは金目当ての女性ばかり。そんな女性にうんざりしていた隆は、今夜の相手も同じなら、婚活をやめようと決めていた。
そんな夜に出会ったのが、これまでの女性とは正反対な印象の加奈子だった。
彼女は美人ではないが、艶のある黒髪や仕立ての良いワンピースを着ているところなどに、育ちの良さが感じられ、好感を持てた。
― すこし地味めだけど、家庭的なようだし結婚相手には良いのかも。
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第7話:シャンパン飲み放題のデートで、29歳CAの態度に男が幻滅。彼女が犯した失敗とは
『次はいつ会える?そろそろ家にも行ってみたいなぁ』
同じ会社に勤める29歳のCA里佳子だ。フライト先のシンガポールで食事をしたことがきっかけで、デートするようになった子だった。
『家は、まだ片付いていないから…。そういえば、今度、飛行機のイベントがあるから一緒に行かない?』
義孝はお気に入りの時計ブランドが協賛する世界的な“エアレース”に誘ってみた。
『うわぁ~行ってみたい♡』
里佳子と出会った当初は、可愛い子だなと思いデートを楽しんでいた。しかし最近、彼女面をするようになり、だんだんと面倒になってきている。
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第8話:「恋愛は面倒だけど、結婚はしたい!」32歳IT男子がマッチングアプリを始めたら、意外な展開に…
亮は、合理性を考えてシーンによって時計を替えるようにしていた。仕事や大切な人の前ではノーチラスを着け、普段の生活ではアップルウォッチを着ける。
タクシーに乗るためにジムの廊下を歩いていると、女子更衣室から、突然現れた女性とぶつかった。
「きゃあっ!!!」
「す、すみません!急いでたもので……。ケガはないですか?」
「大丈夫です。びっくりしただけですから」
亮は、転倒した女性に手を差し出し、立ち上がるのを手助けする。そして、女性の顔を間近に見て、亮はハッとした。
第8話の続きはこちら
第9話:「もしかしてシャネル?」待ち合わせ場所に現れた彼女の服装を見て、28歳男がドン引きしたワケ
― シャネルかよ…。それに、外商が家に来るなんて、すごいな。
大手メガバンクの法人営業部に勤務する洋平は、同期の一般職の彩と付き合っている。
今年の4月に部署異動になり、ストレスを抱えた洋平に彩は「私で良ければ相談に乗るよ」と、近くで寄り添い支えてくれた。そんな彩に惹かれて告白したのだった。
付き合いは順調だが、ここ最近、彼女と自分の“育ちの違い”を知り、洋平は複雑な思いだ。
第9話の続きはこちら
第10話:「いつ結婚してくれるの!」同棲4年目の彼女からの最後通告。決断を迫られた男は…
裕太はサッカー選手を引退後、サラリーマンとして働く生活になじむのに苦労した。そんな裕太を見放さずについてきてくれたのが、里美だった。
だが、最近里美は浮かない様子だ。ピラティスインストラクターとして働く彼女の口癖は「早く仕事を辞めて、ママになりたい」。
里美が抱える顧客には金銭的に余裕のあるセレブママたちが多く、「自分も彼女たちのようになりたい」と憧れている。
でも、里美を専業主婦にしてあげられるだけの金銭的余裕が、裕太にはない。だから裕太は、結婚に踏み切れずにいる。
第10話の続きはこちら
第11話:「何がまずかった?」彼女を初めて家に呼んだ翌日、女と音信不通に…。彼が犯した過ちとは
「学生時代のほうが、条件とか考えずに純粋な気持ちで相手と恋愛できていた気がする。30代になると学生時代と同じ熱量では、恋愛できないよな」
「たしかにな。優斗は結婚早いタイプだと思っていたんだけどな~」
久しぶりに再会した旧友・悟とグラスを片手に談笑をする。優斗は、公認会計士として大手監査法人に勤務している。順調に昇進し、仕事面は充実しているが、恋愛はいまいちだ。
特に、30代になってからは、学生時代のように本当に好きだと思える相手に出会えていない。
優斗は、さりげなく会場を見回すと、奥のテーブルで見覚えのある美女がシャンパンを飲む姿が目に留まった。
第11話の続きはこちら
第12話:「1万円で足りるかな?」飲み会で必ずタクシー代を女性に渡す男。ある日、それを断られて…
「誠さんの時計、すごいですね。フランク ミュラーですか?」
「そうだよ“フランク ミュラー ヴァンガード ダイアモンド”。知り合いの時計店で買ったんだ」
フェイスの周りに贅沢に配されたダイヤモンドや個性的で遊びの効いたデザインが、誠は気に入っている。
「でも僕は、シンプルなデザインの時計が好きなんですよね」
聖人の言葉に、奥で静かに飲んでいた梨花という女性が反応した。
「…それってダサくないですか?」
第12話の続きはこちら
第13話:「あの時、私…」元妻と1年ぶりに再会。彼女が離婚当時のことを語り始め、男はつい…
僕の結婚生活は、6年目で崩壊した。元妻は、大手PR会社のマネージャーを務めていた。仕事もバリバリこなし、美容に運動にファッションに、と手を抜かず、常に“完璧”を求める女性だった。
夫婦生活にも“完璧”を求めすぎる妻に疲れた僕は、思わず外に安らぎを求め、若い女に走ってしまったのだ。
不信感が募った優美が僕のスマホを勝手に見て、「もう、信用ができない」と、突然離婚を告げ去っていった。
『ブーブー』
書斎で仕事をしていると、スマホが振動する。確認すると、1本のショートメールが入っていた。
第13話の続きはこちら
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