デートで食事した後は、いい雰囲気のまま2軒目へ恋人を連れて行きたい。
それなら、大人の余裕を感じるバーがおすすめ。それも、話題性抜群の店であれば、なおさら誘いやすいはず。
今回は、その日のデートをさらに盛り上げてくれる東京の最旬バーを5軒、紹介する!
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※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。
1.木の香りにリラックスできる官能的なバー
『FOLKLORE』
これ以上ない、いい店で食事をした後に残るふくよかな幸福感。
その余韻をさらに艶やかに深めるならば、「日比谷OKUROJI」の最深部へ。
暗がりの中、鼻腔をくすぐる香り高き一杯が官能的な世界へとふたりを誘う。
グラスの中で花開く芳香に、女は酔わずにはいられない
『FOLKLORE』の、扉の向こうに設けられた小さな入口。
千利休が「どんな身分の人間でも、刀を外し頭を下げなければ入れないゆえ、そこに貴賎はない」とした茶室の躙り口をも思わせるその片引き戸を、ふたりで頭を下げてくぐる。
一瞬の出来事だが、心のガードや鎧が取り払われる“儀式”として、現世のデートシーンでもその効用は大きい。
躙り口のような扉をくぐれば、ふたりの心がより近くなる
さらに足を踏み入れると、焚かれたお香、静謐な空気、暗がりに浮かび上がる古材がふたりを包み込む。
『遠野物語』さながらの世界観は、この店が“伝承”をキーワードにしていると聞けば納得だろう。
魅惑的な香りの一杯が心揺さぶる
華やかな香りの日本酒に、ジャスミン茶やエルダーフラワーを加えた「吉田蔵U×ジャスミン」1,540円。
グラスを傾けるたび、芳醇な香りに包まれる。
カウンターはアフリカンチーク、天井の垂木は300年前の古木、腰壁には京都の寺で使われていたものと異なる木材を多数使うことで、暗がりの中でも空間にニュアンスが光る。
「日本酒や焼酎などの古来から受け継がれてきた酒で、日本でしか作れないカクテルを目指しています」とは、オーナーの南雲主于三さん。
これまでもお茶やカカオといった素材を率先して取り入れてきた彼だけに、新たな挑戦は早くも耳目を集めている。
暗がりの中、深い余韻をもたらす美酒に身を委ねれば、甘い雰囲気に包まれるのも時間の問題だ。
香木を加えたコーヒーアイスが鎮座する「伽羅×太陽フレア」(1,980円)は、氷が溶けるにつれ、まろやかな香りが立ってくる一杯。
杯が進む小さなアテがうれしい。
右から「燻製牡蠣のオイル漬け」2個950円、「卵黄の醤油漬け」1個400円、「甘エビの塩辛」880円。
ムードNo.1の特等席は、カウンターの中央
バックバーに設けられているのは、茶室の床の間などで見かけられる「違い棚」。
ここを背にシェイカーを振るバーテンダーの姿は、実にドラマチック。ふたりのムードもより一層深まるはず。