東京…特に港区は、ウソにあふれた街。
そんな港区を走る、すこし変わったタクシーがある。
ハンドルを握るのは、まさかの元・港区女子。美しい顔とスタイル。艶のある髪。なめらかな肌…。
乗客は皆、その美貌に驚き、運転席の彼女に声をかける。
けれど、彼女と話すには、ひとつルールがあった。
「せめて乗車中はウソ禁止です」
乗客たちは、隠れた本音に気づかされていく――。
▶前回:10回デートをしても、手を出してこない男。悶々とした女は、ある行動に出る…
外苑前~五反田 優佳(30歳)と辰哉(31歳)
22時。
辰哉と優佳を乗せたタクシーは、外苑西通りを南に向かって進んでいた。
辰哉はスマホを片手に、先ほど撮ったディナーの写真を見ている。
「これ美味しかったよね」
「ああ、これも最高だった」
写真をスライドしながら、ゆるんだ表情でつぶやく。
しかし、......
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この記事へのコメント
最後の、3年でも30年でも300年でも一緒にいたい! は特に良かった♡