2022.08.20
SPECIAL TALK Vol.95
「元宝塚」という肩書に負けないような仕事を
金丸:現職の八洲学園とは、どのような出合いがあったでしょう?
水戸部:八洲学園は、就労支援の会社の取引先のひとつでした。あるとき、今の理事長から「うちで働きませんか?」と。普通の職員としてかな、それとも広報担当かなと思っていたら、「学長です」と。
金丸:水戸部さんがヘッドハンティングされる立場になったんですね。だけど、いきなりで驚かれたでしょう。なぜ水戸部さんに白羽の矢が?
水戸部:それが、いまだになぜ候補に選ばれたのかわからないんですよ。実は発達障害者の就労支援を始めたときも、福祉の世界は未経験なのに、いきなり拠点のリーダーを任されました。「これはもう腹をくくるしかない」と。どういうわけか実際の実力よりもできると思われてしまう。ただ、教育格差の是正に興味があり、オンラインの大学というのが面白いと思い、お引き受けしました。
金丸:立場が人を鍛えるという言葉もありますが、水戸部さんは宝塚のあとも、ヘッドハンティング、就労支援と結果を残しています。ということは、結局、実力があるんじゃないですか。そしてやはり、ゼロからのスタートを恐れないことが、水戸部さんの強みなのではないでしょうか。自分の知らない新しい環境に飛び込むとき、わかったようなフリをすると、空回りすることもある。でも、水戸部さんはそうじゃないでしょう?
水戸部:私の場合はわからないことばかりなので、既存の文化は尊重しますし、逆に一般の感覚でおかしいと思ったことはちゃんと言うようにしています。それに分かっていないのに分かった風にするのではなく、「新人です」というスタンスでいた方がいろいろと教えていただけますし、学びも多いです。
金丸:ダイバーシティ経営や女性の活躍推進が重要な課題となっている今、水戸部さんのように、女性がリーダーに抜擢されるケースが着実に増えていますよね。
水戸部:そうですね。段階を踏まずリーダーに抜擢されてしまうケースが増えていきそうです。本学学生の平均年齢が39歳ですので、その悩みを抱えている方も多そうです。私は女性に限らず、何らかの理由で大学に進学出来なかった方や、短大や専門学校卒の方の編入など、社会人の学び直しの場として八洲学園大学がサポートできればと。管理職に必要なスキルのひとつは案外教養であったりするのではないかと思っているので。社会人で学生生活を楽しみながら、活躍していただきたいです。
金丸:女性の中には経験不足を不安に感じる方もいると思いますが、リーダーとして実力を発揮するにはどうすればいいでしょうか?
水戸部:立派なリーダーを目指すのではなく、目的を見失わず地道に課題を解決していけば、道は拓けていくはずです。そしてこれまで出会ってきた上司が私にしてくれたように、次世代に成長の機会や、ご縁を作る側になれると良いですよね。
金丸:その意味で、大学というのは多くの人に成長の機会を与える場ですから、水戸部さんの考えに合っていますよね。
水戸部:コロナ禍の影響もあって、横浜キャンパスを活用した試みがなかなかできない状況でしたが、通学制の大学と同じようなことをしてもあまり意味がないので、通信制ならではのいろいろな取り組みをしているところです。学位をはじめ図書館司書や学芸員などの国家資格もオンラインで取得できるので、仕事や家事をしながら自分の意思で学び直す熱心な学生さんが多くて、先生方からも「教えていて楽しい」という声をよく聞きます。
金丸:それは素晴らしいですね。しかし、水戸部さんのようなタカラジェンヌが生まれたことは、きっと宝塚にとっても誇りでしょう。
水戸部:宝塚を退団してかなり経ちますが、いまだに「元宝塚の」と紹介されることがあります。100年以上前から上級生の方々が築いてくださった宝塚の伝統を傷つけたくありませんし、「清く正しく美しく」はいつも忘れずに、これからもチャレンジをしながら仕事をしていきたいです。
金丸:学長としてもさることながら、水戸部さんであれば、きっとそのあとも新しい挑戦を続けていかれるだろうと思います。その姿に多くの人が励まされ、日本がより元気になっていく未来が楽しみです。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。
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