
初対面の相手からも好感を持たれる「挨拶」と「会話」の基本テクニック
Lesson.1 魅力的な人はしている。挨拶時に気にするべき3つのポイント
金澤さんが現在住んでいるフランスでは「挨拶」がとても重要視されており、挨拶をしないで話しかけると、逆に無礼をたしなめるような口調で挨拶されてしまうことがあるという。
バスに乗る際。店に入る際。レジでお会計をする際――そうした様々な場面で、人と人が顔を合わせるときは、必ず挨拶をする。これがフランスクオリティーだ。
「マンションの隣に住んでいる人とすら、会話をしたことがない」――こんな悲しい現実が広まりつつある日本では、多くの人が『なんでフランスではそんな面倒臭いことを…』と思ってしまうかもしれない。
だが、挨拶が潤滑なコミュニケーションを築くことを、フランス人は知っているのだろう。では、どのような挨拶を行うべきなのだろうか?
Check Point① アイコンタクト
「一番に大切なことは、相手の目を見て挨拶をすること。視線というのはとても大切なコミュニケーションツールで、相手と目も合わせずに『こんにちは』と声を掛けるのは言語道断。態度が悪い印象を与えてしまいます。
どうしても相手の目を見るのが苦手で……という方は、慣れるまでは相手の眉毛やまつげを見るようにするといいと思います。
もちろん、相手のことをじっと見続けるのも失礼にあたりますから『こんにちは、今日は良い天気ですね!』などと、挨拶の言葉を掛けている間はしっかりと目を合わせる、というように意識するといいでしょう」(金澤さん)
Check Point② お辞儀
続いては日本人のお家芸ともいえる「お辞儀」について。このお辞儀について、勘違いをしている人も多いのだと金澤さん。
「挨拶の言葉とお辞儀を同時に行う方がいらっしゃるのですが『挨拶の言葉を述べてから、お辞儀をする』または『お辞儀をして頭を上げてから挨拶をする』のように、動作を分けたほうがエレガントです。
同時に行ってしまうと焦っている印象にとられてしまい、ゆとりの無い人、というレッテルを貼られてしまいます」(同)
「また、お辞儀はチョコンと素早く行うのではなく、余裕をもってゆったりと行いましょう。このたった1つの動作で、あなた自身がどんな人か明らかになってしまうので要注意です。
挨拶時の声のトーンは、高い声の方は声を絞ってやや低めに発します。声を高めてしまうと、相手に『この人、なんでこんなにハイテンションなの!?』と、不安感を与えてしまう可能性があるので気を付けましょう。
低い声の方や、ぶっきらぼう・不愛想な印象を与えやすい方は、頭の後ろからボールを投げるようなイメージで声を出すようにしてください。
声が聞き取りやすくなり『会えてうれしい』という気持ちが相手に伝わりやすくなります」(同)
Check Point③ 挨拶から会話に移る“きっかけ”づくり
話下手な方の多くが悩んでいるであろうこと。それは、「挨拶を交わした後、何を話せばいいの!?」ということだろう。
「こんにちは」「こんばんは」といった挨拶はデフォルトとして身体に刻まれているものだが、そこから会話へ移る場合、何をどう話せばいいかわからないという意見をよく耳にする。そんなときは「褒めるに限る!」のだと、金澤さんは語る。
「挨拶を交わす前に、相手のことをよく観察しておきましょう。服装、靴、ネクタイ、髪型、アクセサリー、ふるまい、そうした部分で『いいな、素敵だな』と思えることを見つけておくんです。
挨拶を交わし終えたら、次にするのは褒めること。先ほど見つけておいた相手の良いところを、褒め言葉として相手に伝えます。
実は、人間って会話がある程度弾んでから褒められると、ウソ臭い印象を持ちやすいんです。
あれ、この人、話題が無いから褒めたのかな? 私との会話が楽しくないのかな? と。そうした意味もあって、褒めるなら会話の最初がベストなタイミング。挨拶から会話に自然に移行させるために『褒める』テクニックを使ってみてください」(同)
もちろん褒め方にもポイントがあり、「今日のファッション、決まってますね」などと、相手が「ありがとうございます」以外の返事がしにくい褒め言葉はNGだ。また、「顔が小さいですね」「背が高いですね」といった身体的特徴も、相手にとっては触れられたくない話題である可能性もあるのでやめておこう。
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