SPECIAL TALK Vol.88

~夢を語るのが得意。人工知能を武器に日本人の働き方を変えたい~

授業中はいつも上の空。いじめられた小学生時代

金丸:早速ですが、ご出身は?

平野:東京の浅草です。下町生まれの下町育ちで、浅草神社の三社祭ではお神輿もバリバリ担いで、海外に住んでいた時期も三社祭のために日本に帰るくらいでした。

金丸:ちゃきちゃきの江戸っ子ですね。ご両親はどんな方ですか?

平野:母方は商売をやっている家系ですが、父は弁護士です。

金丸:では、商売に触れる機会もありつつ、堅い家庭ということでしょうか?

平野:そうでもないですよ。両親が私に対して「ああしろ」「こうしろ」と言うことはなかったですね。

金丸:のびのびと育ったんですね。平野さんからは、ものすごくエネルギッシュな印象を受けますが、小さい頃からリーダー気質だったんですか?

平野:それが全然。ぼーっとしているタイプで、授業中はずっと上の空。それでも勉強はできたんですけど。

金丸:ああ、先生に嫌われるタイプですね(笑)。

平野:そうだと思います。おかげで小学校では超いじめられっ子でした。

金丸:いじめられていたんですか?

平野:小学校って、先生がルールメーカーみたいな存在じゃないですか。だから先生が誰かを気に入らないと、それがほかの子に伝播して、周りの子からいじめられて、という。

金丸:最悪な状況ですね。

平野:でも、私もいつもぼーっとしてたので、やる気がなさそうな顔をしていたんだろうなと思います。忘れ物もすごく多かったし、先生の机の横で一日中、立たされていることもありました。

金丸:それはちょっと親近感が湧きます。私も廊下に立たされる常連で、「廊下に立ってろ!」と先生が言い終わる前に、「わかりました」と言って教室の外に出ていましたから(笑)。

平野:でも廊下のほうが気楽じゃないですか。私はみんなの前で立たされていたので、はずかしめを受けてるみたいな感じで、すごく嫌でした。

金丸:立たされて、平野さんは反省したんですか?

平野:あんまりしていなかったんじゃないかな。立たされている間も、ぼーっとすることもあったし。当時は何かしら想像していたんだろうなと思うのですが、正直、思い出せません。

金丸:妄想や瞑想じゃなくて、本当に何も考えずにぼーっとしていたんですかね?

平野:大人になってから、たまに意識的に瞑想をしていますが、最初に瞑想を習ったとき、「集中力がかなりありますね」と言われました。

金丸:きっと小学生のときから、瞑想の訓練ができていたんでしょうね。先生に「瞑想しているんです」って言えば、反応は違ったかもしれません。まあ、それでも怒られるでしょうけど(笑)。

平野:そんな小学生時代だったのですが、先生を恨むというわけでもないですけど、長いこと負の気持ちがあって。最近になってようやく、あの頃をポジティブに受け入れられるようになりました。

金丸:ところで小学校の頃は、スポーツとかはされていたんですか?

平野:水泳を1年くらいしていましたけど、そのくらいですかね。興味を持つことは多いんですが、やってみて、すぐに飽きるタイプなんです。中学校でも、お茶菓子がおいしかったからという理由で茶道部に入りましたが、すぐに飽きてしまって。長く続いたのはピアノだけで、4歳から始めて22歳までやっていました。

高校生で突如「覚醒」。一転して優等生に

金丸:その後、中学校ではどんな学校生活を?

平野:やっぱりぼーっとしていましたよ(笑)。しかも、中学受験のために塾に通って、中高一貫の進学校に入学したのはいいんですが、なにせ進学校なので、成績はいきなり最下位に。ぼーっとしてるし、勉強もできないし、どうしようもない感じで。

金丸:じゃあ、一念発起して勉強したとか?

平野:しなかったです(笑)。

金丸:潔いですね(笑)。「勉強は学生にとってオプション」というのが私の持論なので、勉強ができない=ダメというのは違うと思います。でも、これまでのお話を聞いていても、今の平野さんとまったくつながりません。どこかに転機があったんですよね?

平野:それが、きっかけははっきりしないんですけど、高校1年生くらいに覚醒して、いきなりいろいろできるようになって。

金丸:え、なんですか、それ(笑)。

平野:勉強のやり方がわかってきたのか、成績が急に上がりました。それから人とどうやってコミュニケーションを取ったらいいかも、その頃になってようやく理解できたようで、高校生になってから友達ができて。

金丸:それまでは友達もいなかったんですか?

平野:全然いませんでした。

金丸:遊ぶときは自分ひとりで遊ぶ、みたいな?

平野:そうですね。ずっとひとりでいるのが基本でしたね。

金丸:いや、面白いですね。今の平野さんとイメージがかけ離れすぎていて、当時の平野さんに会ってみたい。メディアで見る印象と、実際に話した印象が随分違いますし。

平野:よく言われます(笑)。

金丸:まず、かなり早口ですよね。

平野:江戸っ子なので。浅草ってみんなしゃべるのが速いんですよ。

金丸:それでも「てめえ、このやろう」みたいな口調じゃなくてよかった(笑)。

平野:昔は話し方も汚かったと思います(笑)。でも、「どうやって伝えるか」ということを意識するようになって変わりました。ツカミをどうするか、どこで話をクライマックスに持っていくかという構成を考えるようになって、コミュニケーション能力がだいぶ上達したように思います。

金丸:あの、友達は「できなかった」のか、それとも「必要としていなかった」のか、どちらなんでしょう?

平野:「できなかった」でしょうね。空気が読めなかったので。あとは、男子っぽいところもあるようで。高校生のときに『話を聞かない男、地図が読めない女』という本が流行って、そこに載っていた“男脳”なのか“女脳”なのかを調べるテストをやってみたんです。0点に近いほど“男脳”だそうですが、私は300点中15点でした。

金丸:めちゃくちゃ“男脳”だったんですね。

平野:それも周りから浮いていた要因かもしれません。勉強も国語や英語といった、女子が得意そうな科目は全然ダメで、むしろ理数系の科目が得意で。

金丸:では、高校から理系だったんですか?

平野:もともとは文系だったんですよ。高校1年で文理を選択するときは、特にやりたいこともなかったんですけど、高3の途中で、やっぱり理系でいこうと転向しました。

金丸:ということは、理系分野でやりたいことが見つかった?

平野:はい。航空機のパイロットになりたくて、航空大学校への進学を考えたこともありました。ただ、航空大学校には身長制限があって、私はそれに足りず。パイロットが無理なら、航空機やロケットを作ってみたい。だったら、大学は機械系か情報系に進もうと思いました。

【SPECIAL TALK】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo