甘い墜落 Vol.12

温厚な婚約者が豹変。乱暴に「お前」呼ばわりされた女が、恐怖の中で気づいたこととは

「彼以外を、好きになってはいけない」

そう思えば思うほど、彼以外に目を向けてしまう。

人は危険とわかっていながら、なぜ“甘い果実”に手を伸ばしてしまうのか。

これは結婚を控えた女が、甘い罠に落ちていく悲劇である。

◆これまでのあらすじ

婚約者の大介に嘘をついて、守と二股交際していた美津。守から指輪を贈られたことを知り、大介を置き去りにして、守のいる山下公園までタクシーを走らせた――。

▶前回:ゴミ箱に、ハリー・ウィンストンの紙袋。送り主を知った女が、婚約者と暮らす部屋を飛び出した理由


美津を乗せたタクシーは、20時を回る頃、ようやく山下公園についた。

「寒いな…」

タクシーを降りると、その途端に刺すような寒気が全身を包む。思わず身震いをしながら、必死であたりを見回した。

― 守くん、本当にこんな寒いところにいるのかしら。

目の前には、若いカ......


この記事へのコメント

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No Name
今更修復できるとでも思った?バカじゃん。
その通りだわ。普通に大ちゃんとやり直せると思っている美津、アホ過ぎ。なんとしてもつなぎとめたい。じゃないといよいよ孤独になっちゃう
いや、孤独になるんだよ。反省しろ。
2022/02/04 05:1499+返信5件
No Name
婚期を逃したくないから必死。惨め。
2022/02/04 05:1099+返信3件
No Name
大ちゃん、美津なんて待ってないでさっさと荷物纏めて家を出ていれば良かったのに
2022/02/04 05:3292返信1件
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