人はパートナーに、同じレベルの人間を選ぶという。
つまり手の届かないような理想の男と付き合いたいのなら、自分を徹底的に磨くしかない。
そう考え、ひたむきに努力を重ねる女がいた。
広告代理店に勤務する杏奈(25)。
彼女は信じている。
決して休まず、毎日「あるルール」を守れば、いつかきっと最高の男に愛される、と。
「最終レッスンに間に合えば」一挙に全話おさらい!
第1話:恋愛依存気味の25歳女が、自分磨きのために週7で行う“ルーチン”とは
いつもの時間、とはジムのレッスンが終わり、私が最高に"仕上がる"時間のこと。自分に満足できる、つかの間のひとときだ。
光輝とは出会って2ヶ月も経つのに、未だ正式な”彼氏彼女”の関係ではなかった。
自分で立ち上げたスキンケアブランドの会社を経営している光輝はまさに、私にとって理想の男性。私だけじゃなく、きっと、世の中のほとんどの女性にとっても。
だからこそ、常に最高の自分でいなくては、と思う。
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第2話:「私は本命?それとも遊び?」焦る女が一番言ってはいけない禁断の一言とは
「あのね、今、体の関係がある素敵な相手がいるんだ。で、昨日軽く告白したら『今は彼女いらない』って言われて。理由は仕事が忙しくてって感じだったんだけど、これって本当だと思う?」
「私には杏奈に期待を持たせたまま、この都合の良い関係を続けるためとしか思えないかな」
きっと100人に聞いたら99人がこう答えるだろう。わかってはいたものの、期待したいという気持ちが強くなって夢を見ていたのかもしれない。「それに」と真央が続けた。
「どれだけ仕事が忙しくても、本気で落としたい相手がいたら今すぐにでも自分のものにしようと動くはずじゃない?」
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第3話:割り切ることも、問い詰めることもできない関係。恋愛ホリックな女が認めたくない「あるコト」
好きな相手じゃなくても、女性として扱われると、ちょっと嬉しいものだな…。
最近のいざこざで知らずに傷ついていたぶん、しみじみそんなことを考えていると、スマホが鳴った。
『美咲:進とのことはハプニングだったね!私抜きで2人で仲良くなったりしないでよ?なんてね(笑)』
最後の一言が本心のように…思える。もし、万が一進くんと今後進展するようなことがあれば、今日2人でいたことはちゃんと美咲に話そう。私はスマホを裏返して、テーブルに置いた。
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第4話:デートから帰ってきた女が振り返ると、そこにいたのは…。女友達の奇妙な言動にざわつく夜
行きの車は特に、お互い知らないことだらけだったから、聞きたいことや話したいことがたくさんあったんだと思う。
けれど、趣味の筋トレやYouTubeも詳しく掘り下げると好きなジャンルが違ったりして話が広がらなかったのだ。
光輝とは、何も考えなくても友達みたいに楽しい時間が過ごせていたから、話題がなくなることは想定外だった。
やっぱり光輝が自分に合ってるってことなのかな…。
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第5話:「あの子彼氏できたから」親友が囁いた策略。男を手に入れるため、女が謀った驚きの計画とは?
「俺、美咲から『杏奈には彼氏ができたから、二人で遊ぶのはもう誘わない方が良い』って言われて。深夜にいきなり美咲から電話かかってきてさ」
血の気が引いた。まさか、進くんから返信がないのはこれが理由だったなんて。
きっと“深夜”と言うのは、私と光輝が一緒にいるところに美咲が遭遇した直後だろう。
― 美咲、本当はあの日、あそこで何をしていたの…?
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第6話:25歳まで完全に愛をはき違えていたヤバい女。ようやく軌道修正を試みたものの…?
「久しぶり。ごめんね。前言ってくれたこと、ちゃんと考えたくて返信してなかった」
体の関係から始まった光輝との関係。
「真剣な関係を視野に入れて欲しい」と言われてから、望んでいたはずなのに喜べない理由を自分なりに探していた。
「考えたんだけど、やっぱり光輝とは付き合えない。光輝に対する好きって気持ちがないんだ」
「以前に杏奈が付き合うか聞いてきたよね?その後に気が変わったの?」
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第7話:NY帯同かキャリアかの選択を迫られた女。自分が可愛い女が最後に選ぶのは?
進と私が付き合って、今日で1年が経った。
振り返ってみると、これまでのどの彼氏とも違う付き合い方をしていると感じる。
1人の時間を大切にしつつ、2人の時間を作ったり、進の好きなことを一緒にやってみたり、私たちらしい関係になっていると思う。
そして、私がずっと守り続けていたあのルールも、変わっていた。
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