恋のカルボナーラ Vol.10

“カルボナーラ”をきっかけに失恋した女は…?「恋のカルボナーラ」全話総集編

恋は焦りすぎると、上手くいかないもの。

だから、じっくり時間をかけて相手を知っていくべきなのだ。

結婚に焦り様々な出会いと別れを繰り返す、丸の内OL・萌。

“カルボナーラ”をきっかけに失恋した女は、恋も料理の腕前も上達していく…?

「恋のカルボナーラ」一挙に全話おさらい!

第1話:元カレから“辛辣な理由”で振られてしまい…。心を病んだ女が、行きついた先とは?

「これからもっと頑張って、どんな料理も上手く作れるようになります!それで雅紀を見返してやるんですよ」

この春で社会人3年目を迎えた萌は「27歳までに結婚する」という目標を立てていた。それなのに1ヶ月ほど前、彼氏から振られてしまったのだ。

理由は「見栄っ張りで嘘をつくような女は無理」という、辛辣なもの。

実は萌は、半年ほど付き合っていた雅紀に“ある嘘”をついていたのだった…。

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第2話:「大概はハッピーエンドにならないとわかってる」それでも女が、付き合ってもない男の部屋に行ったワケ

「ひとりごとだと思って、聞いてもらってもいいですか…?」

そう言って料理教室で、出会ったばかりの朝日に相談したこと。それは会社の先輩である、松田聡との出来事だった。

他部署の彼とは、ここ2ヶ月ほど打ち合わせでよく顔を合わせるようになり、急速に距離が縮まっていた。

さらに元カレの雅紀と上手くいかなくなり始めたこともあり、話を聞いてもらったり、励ましてもらったりしていたのだ。

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第3話:「付き合って」の一言もなく深い関係になった男女。その後、女が知ってしまった驚きの事実とは

松田の元カノである小野春香は、彼と同じ部署で働いている。スタイル抜群で美人、ということもあって社内では目立つ方だった。

しかも料理が上手で料理インスタグラマーとしても活躍し、1万人もフォロワーがいるのだ。

“美人で料理上手“という武器で、男の心も胃袋も掴む春香だが、なぜか女性陣にはキツくあたるという側面もある。そのせいか、同性からの評判はあまり良くなかった。

「なんで二人は別れちゃったんですか?」

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第4話:待ち合わせ場所の飯田橋駅前で、彼が突然…。マッチングアプリで知り合った男が発した、ありえない言葉

絵美に背中を押され、渋々アプリを再スタートさせたのは数日前のこと。それからとんとん拍子にマッチングが進み、ついに今週はデートの予定なのだ。

相手は引野と名乗る、港区の広告代理店に勤務する男性だった。プロフィール欄によると身長178cm・年収1,000万円以上と肩書きは申し分ない。

しかもプロフィール写真の彼は細身で、髪型は流行りの黒髪センターパート。顔もどことなく人気バンドのボーカルに似ており、独特な雰囲気を醸し出していた。

紹介文には「最近料理に目覚めた」とあり、料理トークで意気投合してすぐ会うことになったのだ。

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第5話:年収や肩書きばかりで男を判断する“世間知らず”の25歳女が受けた、まさかの仕打ち

またもや仕事のせいにして遅刻してきた引野にウンザリしながらも、萌は無理やり笑顔を作って言う。

「いやいや、こちらから誘ったわけだし気にしないで。…それじゃあ行こうか。今日はね、こだわりのベジタブルカレーを作ったからさ」
「えっ、仕込みとか大変だったんじゃないですか?とっても楽しみです」

― こだわりのカレーってことは、スパイスから調合したってこと?…料理できる人はポイント高いかも。

こうして若干テンションが上がり始めた萌だったが、この後まさかの事実を知ることになったのだ。

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第6話:初デート前の男から、いきなりLINEが11件も…。そこに残されていた、ドン引きのメッセージ内容

「どうも初めまして、小澤淳也です」

絵美とともに向かったバルには、すでに男性陣が到着していた。そして乾杯して早々に「紹介したい」と言われていた彼が目の前にやって来たのだ。

小澤と名乗る彼は慶應出身で、学生時代は体育会系の部活に所属していたという。そのせいか筋肉質でたくましい体つきをしていた。

同い年とは聞いていたものの、年上のように落ち着いた話し方と物静かな佇まい。こんがりと日焼けした肌に、髪型はツーブロックでなんだか取っつきにくそう。それが彼の第一印象だった。

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第7話:「妻は1年前に…」気になっていた男の口から語られた、衝撃の過去とは

コースも終わりにさしかかると、チーズリゾットが運ばれてきた。目の前で黒トリュフをたっぷりかけてもらうと、辺りにチーズとトリュフが混ざり合う香りが広がる。思わずスプーンを握る手に力が入った。

口に運ぶと、期待通りの美味しさにため息が漏れる。萌はこの感動を共有しようと小澤の方を向いて、驚愕した。なんと彼は、そのリゾットを牛丼のようにかきこんでいたのだ。

「この前は先輩がいたから気を使っちゃったけど、こうして萌さんと二人だと楽しくて、ついご飯が進んじゃうなあ」

― 嘘でしょ?いくらお腹が空いてるからって…。

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第8話:デート帰り、日比谷駅へ向かう途中に彼がいきなり立ち止まって…。その後告げてきた、驚きの一言

― 私、本当は朝日さんが既婚者だったことにショックを感じていたのかも…。

これまで朝日には恋愛対象というより、どこか憧れに似た感情を抱いていたつもりだった。欠点の見つからない彼に対して「自分なんかが釣り合うわけない」と、恋愛感情を無意識的に押し殺していたのかもしれない。

「私、朝日さんのこと好きなんだな…」

しかし、そう気づいてしまったところで、今の自分にその想いを伝える資格も器量も、到底ないことはわかっている。そして一晩中考え、萌が出した結論はこうだった。

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第9話:付き合ってから一度も自宅に招いてくれない彼氏。痺れを切らした女が、実行した作戦とは

付き合い始めてしばらく経った、ある日曜の昼下がり。萌は昼ご飯を食べてまどろんでいる斎藤へ、以前から少し不満に思っていたことを遠回しに伝えてみた。

実は付き合ってからのデートは萌の家ばかり。何かにつけて、彼の自宅へあがることを断られ続けていたのだ。

しかも、ここ最近は「仕事が忙しい」という理由で休日に連絡が取れなかったり、平日デートのドタキャンが増えたりもしていた。

最初は単純に、忙しくて大変そうだと思っていたが、あるとき“女の勘”が働いた。

― 実は、他に女がいるの…?

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