乗れるものなら、玉の輿 Vol.6

今日は彼女とお泊り…と考えていた32歳男。デートを早々に切り上げ、1人で帰宅したワケ

「お金より愛が大事」と口ではいくら言っていても…

「やっぱり、玉の輿に乗りたい」と思っている女は一定数いる。

大手通信会社で働く“玉の輿”狙いの小春(25)と、“女なんて金でどうにでもなる”と思っている会社経営者・恭介(32)との恋愛攻防戦

◆これまでのあらすじ
小春が狙っている経営者の恭介は、初恋相手・花恋と再会し食事に行く約束をする。早く彼女になりたいと焦る小春だったが…。

▶前回:「特別な存在だから…?」気軽に“サシ飲み”に誘ってくるアラサー男子の本音


恭介:据え膳食わぬは男の恥?


小春との2回目のデートが数時間後に迫っている、土曜の午後4時。

恭介は、シャワーを浴びて肌触りの良いコットン ニットのセーターに腕を通した。お酒を飲むことを見越して、タクシーで四ツ谷方面へ向かう。

― きっと小春は、今日が楽しみで仕方ないんだろうな…。

食べる機会のない高級寿司を前に見せる満面の笑みと、一貫食べるごとに感動を隠せずはしゃぐ姿を想像した。

大人びていても、小春はまだ25歳のOLだ。

回らない寿司を食べに行く機会だって、そうそうないだろうと高を括っていた。

しかし、寿司屋に現れた小春は、恭介の予想を裏切った。

「こんばんは」

引き戸を開けて入ってきた小春を見て、恭介は驚く。

モダンな白のワンピース姿で現れた彼女は、大人の女性という言葉がピッタリだ。


前回会った時のような甘ったるい香水やボディクリームの匂いは一切せず、赤いリップが良く似合う。

髪はストレートなのにサロンでセットしてきたかと思うほど、美しくまとまっていた。

「上着、お預かりしますね」
「ありがとうございます」

店員とのやりとりを横目で見ていても、小春は堂々としている。

「恭介さん、早かったんですね。待ちました?」
「いや、俺もさっき来たとこ」

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