男女の賞味期限 Vol.6

理性と欲望で揺れる人妻。都合よく甘えていた男から仕掛けられた逆襲

男と女の賞味期限3年説。

それが真実なら、夫婦が永遠に“男女”でいることは難しいだろう。

男女としての関係が終わりかけた夫婦はその時、どんな決断をするのだろうか。

◆これまでのあらすじ

夫の翔一とのすれ違う中、元彼の悠介と関係を深めていく真希。そんな時、苦手な義母から呼び出され…。

▶前回:「ランチに行くね」妻の言葉に巧妙に隠された、夫の知らない重大な秘密


「随分久しぶりね。翔一はどう?忙しそうだけど元気にしているかしら?」

上品な家具や調度品の置かれた、広々としたリビングルーム。真希は、御殿山にある翔一の実家を訪れていた。

生花が美しく飾られたテーブルで、義母と向かい合う。

「ええ、とても忙しそうにしています」

すると義母は、琥珀色の美しい紅茶をティーカップに注ぎながら満足気にこう言った。

「そうよねえ。周囲に期待され過ぎて、頑張りすぎないか心配だわ。まあでも、真希さんがしっかりサポートしてくれてるから大丈夫かしら」

ニコリと笑った義母と目が合った。優しい言葉とは裏腹に、目は笑っていなかった。

いつもそうだ。表面的には優しい言葉を投げかけてくるが、本心は決して明かさない。いちいち言外を読まなくてはならず、骨が折れる。思っていることをはっきり言ってくれれば良いのに。

「お義母様には足元にも及びませんが、頑張ります」

頭をフル回転させて答えをひねり出したが、正しい答えだったのかは分からない。

何となく気まずい空気になったので、その場をしのごうと真希はティーカップに手を伸ばした。

「あら、今日も“おしゃれ”ね。自分でなさるの?」

義母の視線は、真希の指先に向けられていた。

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