2021.01.17
いつだって、どこだって Vol.12運命の人とは、いつだって、どこだって出逢う可能性がある。
恋の舞台は、東京だけじゃない。
思いがけず、旅先で恋に落ちてしまうことだって、あるかもしれない……。
とっておきの恋と旅の思い出は、何年経っても色褪せず、その人の心を彩り続ける。
これは“旅”を通じて、新しい恋に出会った女達の4話完結ショートストーリー。
「いつだって、どこだって」一挙に全話おさらい!
第1話:「一夜限りでもいい…」出会ったその日に、女が商社マンの甘い誘惑に乗ってしまったワケ
「久しぶり。俺のこと覚えてる?」
振り向いてしばらく、瞬きすることも忘れてその場でフリーズしてしまった。そんな英莉を見て、“彼”はクスッと笑みをこぼす。
「も、もちろん…覚えてるよ」
その瞬間、3年前のバンコク旅行の想い出が、走馬灯のように英莉の脳内を駆け巡ったのだった。
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第2話:彼のスマホをチラ見して、衝撃の女関係を知ってしまった女。彼女がとった意外な行動とは
樹の腕の中で目覚めた英莉は、自分が今バンコク旅行中だということ、何故か滞在先のホテルではなく現地駐在員の家に泊まっているという現実を思い出す。眠りについたときは真っ暗だった部屋は、うっすら明るい。
―私、何やってんだろう…。
彼氏は途切れず作っていたけれど、出会ったその日にお泊りなんて今までしたことがない。それなりに真面目な恋愛をしてきたつもりだ。
ーこういう場合、彼が起きたらどんな顔するのが正解なんだろうか…
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第3話:恋に落ちた相手が、彼女持ちだと発覚!「好きな気持に嘘はない」と言う男の本音
「あのさ…明日なんだけど。よかったらまた4人で観光しない?」
本当は英莉と2人で会いたかったが、仮にも英莉は友達と一緒に来てるわけだし…と思い躊躇してしまった。
和歌奈と付き合って3年。彼女のことは大切だし、別れたい訳でもない。しかし遠距離が続き、お互いの熱は少々冷め気味。そんな折、英莉と出会った。「とても綺麗な子」というのが第一印象だ。
英莉ともうちょっと一緒にいたいという本能から、思わず彼女を家に呼び、一夜を共にしてしまった。バンコク駐在になってから、和歌奈以外を家に入れたことなんて一度もなかったのに。
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第4話:スタバの“チャイティーラテ”がきっかけで…。男女が運命を感じた理由とは
「ねえねえ。来週の金曜、外銀の先輩と食事会するんだけど英莉もどう?」
さっき大学時代の友人から来ていたメッセージを既読にし、それから素早く返信を打つ。
「来週空いてるから行きたい!お誘いありがとう♡」
彼のことを忘れるためにも、新しい出会いを本気で探そうと決意した。
…その間に、樹が英莉にメッセージを送っていたなんて知る由もなかった。
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第5話:彼氏との旅行をインスタに投稿した女。彼女を恐怖に陥れた、1通の不穏なDM
「来月中旬、休み取れる?アイリ誕生日だろ。3泊5日で一緒にドバイにでも行こうよ。もちろん旅費は俺が出すし」
金曜23時@六本木の自宅にて。彼氏である豊(38)の肩にもたれるように窓の外に広がる夜景を眺めながらソファ座っていたアイリ(22)は、突然の提案にキラリと目を輝かせた。
「行きたい!休み取れるように調整する」
「決まりね。とっておきのホテルおさえておくから楽しみにしてて」
―ふふ、やっぱ持つべきものは、経済力がある年上彼氏ね♡
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第6話:「この人、モラ傾向ある?」初めての海外旅行で女が気になった、彼の恐ろしい一面
たくさん写真も撮り、お腹いっぱい食べて満足したところで、アイリ達のテーブルに1輪のバラとケーキを持った店員さんがやってきた。
「付き合って半年記念と、少し早いけど誕生日プレゼント。気に入るといいけど」
そう言われて一緒に手渡された赤い箱の中身は、ずっと欲しいと思っていたカルティエの時計で、アイリは目を輝かせる。
「わぁ、タンクだ!これ欲しかったの♡ありがとう、大事にするね」
「アイリを想って選んでみたんだ」
爽やかな笑顔を見せながらサラッとそんなことを言う豊に惚れ惚れしてしまう。と、ここまでは最高にハッピーだった……。
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第7話:「そんな人だったの?」恋人との旅行中、ホテルの一室で知ってしまった男の秘密
前に1度だけ部下と思しき相手と電話している豊の姿を見たことがある。威圧的に相手を罵るあの時の豊と、さっきの彼の姿が重なって見える。
ーもしかして、これがホントの姿…?
インスタを荒らした“M”のことについて心当たりがないか聞いてみようと思っていたが、彼が怒る姿をこれ以上見たくなかったからやめておくことにした。そのタイミングでカバンの中のiPhoneが振動する。
『アイリの彼ヤバいよ』
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第8話:恋人と海外旅行に行った22歳女。帰国直後、空港で彼女が別れを決意した理由
「アイリのこと、こんなに大事にしているじゃないか。マンションまで手配して、プレゼントもたくさん渡したのに、なにが不満なの?ガッカリだなぁ」
話が全く噛み合わない。普通こういう時は、慌てたりするのではないのか…予想の斜め上を行く回答に面食らう。
絶句していると“話は終わった”と思ったのか、彼は会話を強制終了させ、ベッドサイドに立ちつくしているアイリの手を引き座らせたかと思うと、後ろからハグしてきた。
「俺はアイリのことも、愛してるよ」
―こ、この人、こんな人だったっけ…ヤバすぎじゃない?
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第9話:「独身最後だから…」29歳女が結婚前に、どうしても経験してみたかったこと
今日プロポーズされるだろうということは、何となく分かっていた。終始ソワソワしていたし、食事中も常に何かを気にしている様子だったから。
5歳年上で34歳の敬太は、イケメンではないが、超名門私立校から東大に進学し、現在は日銀で働いている申し分のないエリートだ。しかも田園調布に実家があり、育ちも良い。
敬太とは1年前、婚活も兼ねて通い始めたワインスクールで出会い、交際に発展した。2年も付き合ったのに結婚に踏み切ってくれなかった元彼に見切りをつけ別れた直後のことだった。
当時の麻奈は、周りの友達がつぎつぎと結婚していくなか、早く結婚相手を見つけなきゃと焦っていた。
第9話の続きはこちら
第10話:偶然元カレに再会してした29歳女。男の強引なお願いに根負けして…
―なんで弘也がここにいるの?
成田発ローマ行きの機内。自分の2つ隣の席に座った男性の顔を見て、麻奈は瞬きすることも忘れ、しばらく硬直していた。
「麻奈…こんなところで会うなんて偶然だね、元気だった?」
「う、うん。弘也こそ元気?」
2人の間に少し、いや…かなり気まずい空気が流れた。それもそのはず、神蔵弘也は、麻奈の元彼(30)だったから。
第10話の続きはこちら
第11話:彼氏に秘密で、他の男と旅行した29歳女。彼女が結婚前に、どうしても確認したかったこと
弘也を追いかけるように訪れた教会だったが、足を踏み入れた瞬間にその美しさと威厳に息をのんだ。
青と金色の装飾で覆われた美しい天井、ミケランジェロの彫刻。どれもルネサンスの巨匠の傑作ばかり。眺めているだけで、心が浄化されていくのを感じた。
中で落ち合った弘也の横顔をチラリと盗み見た。彼もまた、美しい色彩の絵画や美術品に魅了されたように見入っている。
言葉にしなくても、ここでしか味わえない特別な時間を2人で共有していた。
第11話の続きはこちら
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