いつだって、どこだって Vol.3

恋に落ちた相手が、彼女持ちだと発覚!「好きな気持に嘘はない」と言う男の本音

運命の人とは、いつだって、どこだって出逢う可能性がある。

恋の舞台は、東京だけじゃない。

思いがけず、旅先で恋に落ちてしまうことだって、あるかもしれない……。

とっておきの恋と旅の思い出は、何年経っても色褪せず、その人の心を彩り続ける。

これは“旅”を通じて、新しい恋に出会った女達の4話完結ショートストーリー。

1話~4話の舞台は、バンコク。

◆これまでのあらすじ
バンコク旅行中、現地駐在員の樹と出会い一目惚れした英莉。遊びのつもりで一夜を共にするが、自分の恋心に気づいてしまう。そんな時、樹に遠距離恋愛中の彼女がいる事実が発覚したが、2人はどうなる?

▶前回:彼のスマホをチラ見して、衝撃の女関係を知ってしまった女。彼女がとった意外な行動とは


DAY2 Side 樹


「…もしもし」

7回ほどコール音が鳴った後、英莉の声が聞こえてきた。 

土曜の20時。

樹は、ソファーに腰掛けSINGHAビールを飲みながら、気づけば英莉に電話をかけていた。昼間、英莉と過ごしていたにも関わらず、どうしても声が聞きたくなってしまったのだ。

「…英莉ちゃん?今日はありがと。一緒に回れて楽しかったよ」
「こちらこそ、ランチご馳走さまでした」

英莉の声がよそよそしいのは、気のせいだろうか。

「あのさ…明日なんだけど。よかったらまた4人で観光しない?」

本当は英莉と2人で会いたかったが、仮にも英莉は友達と一緒に来てるわけだし…と思い躊躇してしまった。

和歌奈と付き合って3年。彼女のことは大切だし、別れたい訳でもない。しかし遠距離が続き、お互いの熱は少々冷め気味。そんな折、英莉と出会った。

「とても綺麗な子」というのが第一印象だ。

英莉ともうちょっと一緒にいたいという本能から、思わず彼女を家に呼び、一夜を共にしてしまった。バンコク駐在になってから、和歌奈以外を家に入れたことなんて一度もなかったのに。

「……4人でなら」

少しの間があり返事があった。

『みんなで回るの良いじゃん!私、水上マーケットとか行ってみたいな♡』

桃華のはしゃぐ声が電話越しに聞こえてくる。

「よかった!じゃぁ、明日10時に、ホテルに迎えに行くね」
「うん、桃華とロビーで待ってるよ」

“4人で”という提案に、英莉が少しホッとしていたような気がして、複雑な気持ちになる。

ーなに期待してるんだ、俺…

【いつだって、どこだって】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo