ネイビーな妻たち Vol.2

“名門私立小”への切符を手に入れるために必要なのは、ツテかお金かそれとも…!?

「できれば幼稚舎、ダメなら青山」

夫の一言で始まった息子のお受験。

渋谷区神宮前アドレスを手に入れ、理想の結婚をしたはずの京子だったが、とある幼児教室の門を叩いた日から、思いがけない世界が待っていた。

皆一様にネイビーを基調とした清楚な服装をしているが、そこは高学歴、ハイスペック妻たちの戦場だった。

可愛い我が子のために、全てを犠牲にして挑む、驚愕のお受験物語。

◆これまでのあらすじ
夫の一声で息子の小学校受験に取り組むことになった京子(34)。初めて訪れた、表参道の幼児教室で母親は女優であるべきと言われ戸惑いを隠せなかったが…

▶️前回:「幼稚舎か青山!?」神宮前2丁目在住・年収2,000万の夫を持つお受験ママの憂鬱


「これ、どこのパン?」

土曜日の朝。日当たりの良いダイニングで、春樹は不機嫌そうにトーストをかじっている。

「私が焼いたのよ。手作りがいいって幼児教室の東山先生が言うから」

春樹の様子を見て見ぬふりをして京子は答えた。

「またお受験か……」

仕事で大手製パンメーカーを担当している春樹はパンにうるさい。

「そんなこと言わないで。今日は午後から東山先生と両親面談なんだから」

京子は小さい子供を扱うように春樹を嗜めた。

「明日は『パンとエスプレッソと』で買ってきてよ。俺、ムーが食いたいわ」

― 口を開けば文句ばっかり。この人いつからこんな感じになったのかしら。

「わかった。明日はそうするわ」そう言って、京子は「コーヒー入れ直すね」とキッチンに向かう。

【ネイビーな妻たち】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo