フランスでの修業中に、バスクの料理や文化に魅せられて、その地で研鑽を積んだ、という経歴を持つ、シェフの和田直己氏。料理のみならず、文化や気候風土まで含めて「自分にすごく合った」。だから店を構えた今、常に心がけているのは、学んだ味を徒いたずらにアレンジせずきちんと伝えること。
2月にオープンし、初めての秋を迎えるにあたり、メニューに登場させるのは、世界で僅か3、000頭と希少な純血のバスク豚「キントア種」の、さらにレアなほほ肉を使ったひと皿だ。
皿の印象はシンプルだが、その実、時間をかけている。香味野菜と白ワインで2日間マリネした後、粉をはたいて焼き、さらに煮て。口の中でほろりと崩れ、深い味わいがしみじみと広がる。
添えたのは、バスクに程近いランド産のとうもろこしのポレンタ。ピキオの赤が映える。
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