やまとなでし男 Vol.6

「彼女が、銀座で…?」こじらせエリート男子を振った、元カノの秘密と本音

「金で買えないものはない」

愛だって女だって、お金さえあれば何でも手に入る。男の価値は、経済力一択。

外資系コンサルティング会社に入った瞬間、不遇の学生時代には想像もつかなかったくらいモテ始めた憲明、34歳。

豪華でキラキラしたモノを贈っておけば、女なんて楽勝。

そんな彼の価値観を、一人の女が、狂わせていくー。

◆これまでのあらすじ

はるかと順調にデートを重ねる憲明。一方の麻子は、仕事に邁進していたが…?

▶前回:新たな彼女候補もいるのに。気づけば元カノのことばかり考えてしまう、男の脆い心


「はるかちゃん、本当に良い子だわ。付き合おうと思ってる」

『ケージュレップ』で、憲明は、親友・吉野に意気揚々と話し始めた。

先日、はるかとのデートを理由に約束をドタキャンしてしまったことの埋め合わせとして、彼を飲みに誘った。

彼女との進捗状況も報告しておかなければ義理も立たないだろう。憲明は出来るだけ具体的に話をするが、吉野の反応はそっけない。

「もしかして、はるかちゃんに興味あった?それは、悪かったな」

茶化して聞いてみても、吉野は黙ったままだ。何となくいつもと違う彼の様子に不安を覚えた憲明は、これ以上しゃべるのは得策でないと考え、口をつぐむ。

2人の間に沈黙が流れる。それは決して居心地の良いものではなく、耐えるのが苦痛なものだった。

この息苦しい空気から、一刻も早く脱したい。憲明がタイミングを伺っていると、吉野が静かに口を開いた。

「…麻子のこと、引きずってるんだろ?」

不意打ちの“麻子”出現に、憲明の心臓はドクンと音を立てる。平然を装うが、動揺しているのはバレバレだろう。

「はい、これ」

吉野は、バッグの中からあるものを取り出し、差し出した。

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