やまとなでし男 Vol.3

赤坂在住、年収3,000万の彼氏を振った女。男が予想だにしなかった、衝撃の本音

「金で買えないものはない」

愛だって女だって、お金さえあれば何でも手に入る。男の価値は、経済力一択。

外資系コンサルティング会社に入った瞬間、不遇の学生時代には想像もつかなかったくらいモテ始めた憲明、34歳。

豪華でキラキラしたモノを贈っておけば、女なんて楽勝。

そんな彼の価値観を、一人の女が、狂わせていくー。

◆これまでのあらすじ

プロポーズを断られた憲明は麻子を呼び出す。理由を追求すると、麻子がついに口を開く。

▶前回:プロポーズを断られ、250万をドブに捨てた男。自暴自棄な彼を襲うさらなる悲劇


「なんで俺が怒ってるのか、分かってる?」

憲明は、麻子をギロリと睨んだ。彼女はさっき、“250万払えば許してくれる?”という想定外のことを言ってきた。

にわかには信じがたい発言。呆気にとられていた憲明だが、気を取り直して、冷静に問いただすことにした。

すると麻子は、「憲明の怒りがそれで少しでも収まるなら…。ごめんなさい」と、これまた理解不能なことを言ってきた。

「いい加減にしてくれよ!」

冷静になろうと思ったのも束の間、再び声を荒げてしまう。今、自分が知りたいのは、なぜ麻子がプロポーズを断ったのか、その一点だけだ。

それなのに、麻子は謝罪の言葉を繰り返すだけ。この場から逃げようとしている。

「俺が聞きたいのは、なんでプロポーズを断ったのか、それだけなんだよ!」

憲明は、怒りに任せて声のボリュームをグッと上げる。すると麻子が、ジッとこちらを見つめて聞いてきた。

「どうして私と結婚しようと思ったの?」

「好きだからに決まってるだろ。そうじゃなかったら、250万もかけてプロポーズしない」

予期せぬカウンターパンチに驚いたが、なんとかうまくかわせた…と、思った次の瞬間。

「憲明は、私のこと何も分かってない」

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