たかが離婚、されど離婚 Vol.5

妻の行動を、24時間スマホで監視していたら…。夫が激しく動揺した、彼女の居場所とは

「一人のひとと、生涯添い遂げたい」。結婚した男女であれば、皆がそう願うはずだ。

しかし現実とは残酷なもので、離婚する夫婦は世の中にごまんといる。だが人生でどんな経験をしたとしても、それを傷とするのかバネとするのかは、その人次第。

たかが離婚、されど離婚。

結婚という現実を熟知した男女が、傷を抱えながら幸せを探していくラブ・ストーリー。

◆これまでのあらすじ

バツイチの友梨は、再婚するはずだった年下カレに浮気を告白され、絶望する。

一方、離婚予定だった将人は、別居していた妻・真由子にずっと監視されていたと気づいてしまい…。

▶前回:「まさか妻が、1年前からこんなコトを…」別居中の妻が、夫に秘密でしていた行為とは


自宅のマンションで、将人は呆然としていた。さっきからずっと、混乱が収まらない。

―俺のスマホの位置情報を、いつからか真由子も共有する設定になっていた…。

今ここにいる別居先の住所も妻には教えていない。だが彼女はすでに把握しているのだ。

将人はウソが嫌いであり、不器用でも正直に生きたいと考えてきた男だ。

それはもちろん真由子に対してもそうで、妻に対してウソをつくことはなかったし、自分の気持ちを正直に話してきた。

真由子も当然そうだと思っていた。

ウソもなければ後ろめたいこともなかった将人は、スマホのパスワードを結婚記念日にし、それを真由子に教えていた。それがこんなことに使われるなんて思いもしなかった。

真由子はいつも笑顔で、将人のすべてを受け入れた。「別居したい」と告げた時すら笑顔で包んでくれた。

しかしその笑顔に、将人はいつしか違和感を抱いた。無意識のうちに、真由子の笑顔の裏にある本性に気づいていたのかもしれない。

―でも、それでも…。

明らかとなった疑念と、15年間を共に歩んできたパートナーを信じたい気持ちがせめぎ合う。

「真由子に直接、聞くしかない」

将人は独り言を呟いた。自分自身を奮い立たせるために。

【たかが離婚、されど離婚】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo