スマホの中の私 Vol.3

「この人、ただ酔ってるワケじゃない…?」2人きりで食事に行った女が、不審に思った男の言動

都会に生きるOLの収入源は、ひとつじゃない。

昼間にweb編集者として働く水島結花は、副収入を得るための“夜の顔”を持っている。

―だけど、もう1つの姿は誰にも見せられない。

しかし彼女のヒミツは、ある日の出来事をきっかけに暴かれていく…。

◆これまでのあらすじ

大手出版社のデジタル部門で働く結花は、周囲に内緒でネットアイドルをしている。しかし、ある日のライブ配信中に不可解なコメントが届き、アイドル活動をすることが怖くなり始めていた。

一方で、仕事を介して新聞社勤務のイケメン・柳井と出会い、浮かれていた結花だったが…?

▶前回:「こんな姿、誰にも見せられない…」女がスマホの中に隠していた、とある秘密


―ここに来るといつも「私は華やかな仕事をしてるんだ」という気持ちになれる。

結花は最近、新たにアパレルブランドの連載を担当することになった。今日は港区の広告代理店で、その企画の打ち合わせだ。

エレベーターでデジタル局のフロアまで上がると、ある男性に声を掛けられた。

「あれ水島ちゃん、なんか良いことでもあった?」

彼の名は石坂大樹。デジタル局で女性向けwebメディアを担当している。結花の2つ年上で、頼りになる業界の先輩だ。

「まあ、色々」と言って濁したが、実は最近、仕事を通じて出会った柳井と、LINEのやり取りをする仲になっていたのだ。そのせいで結花は、ほんの少しだけ舞い上がっていた。

緩む頬を隠しつつ、石坂と共に会議室へ向かう。さっそく彼との打ち合わせがスタートした。

「来季のテーマは“エシカル”。今後はより、環境を大切にというメッセージを発信したいんだ」

「だったら、ナチュラル系っぽいモデルの方が企画に合いそうですね」

結花は用意していたキャスティングリストを広げる。石坂はリストを眺めると、半分ふざけた調子でこう言った。

「なら一般人のインフルエンサーみたいな感じで、水島ちゃんが出てみれば?人前に出るのが好きそうだし」

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