東京バディ Vol.7

「婚約中の男に、何度も試されて…」女が彼とは結婚できないと悟った、本当の理由とは

「たった一人の親友(バディ)がいれば、他には友達なんていらない」。

そう豪語する男がいた。

互いを信じ合い、揺るぐことのない二人の友情。だが、彼らが好きになったのは、同じ女性だった…。

◆これまでのあらすじ

小暮と片桐は、10年来の親友だ。二人は同じ女性に想いを寄せていた。

舞が結婚すると知ってショックを受ける小暮だが、ある日婚約解消することになったと聞く。一体何があったのか?

そしてその頃、片桐も動き出していた。

▶前回:「あの夜、そんなことが…」皆で食事していた最中、男と女が水面下でしていたコト


片桐功介:「今夜どうしても、彼女に伝えたいことがある」。


「片桐君、どうしたの、急に?」

神宮前。黄色い外壁のペルーレストラン『ベポカ』

店内の階段を足早にあがってきた舞は、ソファ席を空けて待っていた俺を見るなり、そう言った。

「まあ、座れよ」

「急に、ふたりでゴハンがしたい、なんてLINEが来たから驚いた」

仕事終わりの舞は疲れているはずなのに、それを感じさせない顔色だ。メイクをしっかり整えてきてくれたことがわかる。

「片桐君と会うのは、いつ以来だっけ?」

とぼけたように舞は言った。

「それ、本気で言ってる?」

俺と小暮、そして舞の3人が、舞の婚約者の笠原も交えて食事をしてから、1カ月ほどしか経っていない。

「ごめん、冗談」と舞は気まずそうに笑う。

「さあ、何から飲む?私、今日だいぶ疲れてるから、まずはペルービールでパーッとやりたい気分」

どうやら舞は、あえて明るく振舞っているようだ。

きっと俺が今夜、どんな話を伝えようとしているのか、舞はうすうす理解しているのかもしれない。

俺も俺で、かなり緊張している。

舞と二人きりでデートのようなディナーを共にすることなど、何年ぶりだろうか。

ここ数年は、舞に惚れていることがバレバレの親友・小暮に気を使い、舞とディナーをすることは避けていた。

だが今夜は別だ。親友に気を使っている場合じゃない。どうしても言わなきゃいけないことがある。

舞にふさわしい男は、本当は誰なのか。

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