
スマホの中の私:「これだけじゃ満足できないから…」強欲な25歳OLが隠している“夜の顔”とは
都会に生きるOLの収入源は、ひとつじゃない。
昼間にweb編集者として働く水島結花は、副収入を得るための“夜の顔”を持っている。
―だけど、もう1つの姿は誰にも見せられない。
しかし彼女のヒミツは、ある日の出来事をきっかけに暴かれていく…。
「あー、もう。内容違うじゃん…」
18時を過ぎ、どこかダラリとけだるい残照が差し込む夕方のオフィスで、水島結花は葛藤していた。
入社4年目の結花が担当しているwebの連載企画。しかし、ライターからあがってきた原稿の内容が、指示したものと若干異なっていたのだ。
このまま載せるには修正が必要なのだが、時間がない。
長い連載の中のたった1本。そのまま載せるべきか、やはりライターに修正を頼むべきか。
―修正を頼んだら、今日中には戻しが来ないと間に合わない。何時になるかなあ。
結花がそれほど悩むのには、ただ1つ、理由があった。今日はどうしても“22時まで”には帰宅しなければならないのだ。
たっぷり3分ほど考え込んだあと、結花はスマホに表示されたライターの連絡先をタップした。
「すみません、佐々木さん。出して頂いた原稿なんですけど、修正をお願いしたくて…。できれば今日の21時までに」
そうして原稿の修正を待つ間、他のページをチェックしながら、頭の片隅で今夜のイメージトレーニングをする。
―家に着いたら、シャネルのリップを塗り直して…。あ、そうだ!先週買ったマックスマーラのワンピースを着ようかな。
「あのワンピース、胸元がざっくり開いててかわいいんだよなあ」と、業務には全く関係のないことを考えているうちに、修正版の原稿が届いた。
おかげで21時には仕事を終え、結花は慌ててオフィスを飛び出すのだった。
この記事へのコメント
「ネットアイドルをしただけなのに」
近日公開