「僕は、彼女のことを何も知らなかった…」
プロポーズした直後、忽然と姿を消した彼女。捜索の手掛かりは、本人のものだと思われるインスタグラムのアカウントだけ。
―彼女が見せていたのは、偽りの姿だった?
インスタグラムに残されていた、慎ましやかな彼女の姿からは想像もできない世界とは…。
◆これまでのあらすじ
2019年4月。プロポーズの数日後、前触れもなく消えた敏郎の恋人・明子。
敏郎は彼女の居場所を探るべく、明子の行きつけの店を訪れる。するとその店で、彼女の驚くべき過去を聞いてしまうのだった。
「おっそいー!」
厚切り牛タンを焼きながらジョッキビールを手に微笑む女の姿に、敏郎は唖然とした。
―ずいぶん印象が変わったな。
それはいい意味、悪い意味の両方である。
彼女の名は山手香澄。敏郎より3つ年下のフリーランスのエディター兼ライターだ。
薄暗い照......
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この記事へのコメント
こんな見下してる女性と何故結婚したかったの?
結婚後も見下しながら暮らしたかったのか?
ほんと、この男嫌い。
明子の職場も思い出したところで、さぁどうする、敏郎。