
~「お金がない」と可能性を諦めないで、挑戦があふれる社会を目指したい~
2020年のニューリーダーたちに告ぐ
日本最大級のクラウドファンディングサービス「READYFOR」。
創業者の米良はるか氏は、大学院時代にシリコンバレーで同世代の起業家たちと出会い、衝撃を受ける。個人の力が強くなり、企業ではなく個人が主役になる時代の到来を感じ、23歳で「READYFOR」を設立。
社会変革を目指して懸命に走り続けるなか大病に見舞われたが、1年にわたる闘病生活を乗り越え、クラウドファンディングを通じて人びとの挑戦を支えながら、今なお自身も挑戦を続けている。
米良氏の半生を振り返りながら、次世代リーダーのあるべき姿を探る。
金丸:今日はクラウドファンディングサービス「READYFOR」を運営するREADYFOR株式会社の米良はるかさんにお越しいただきました。お忙しいなか、ありがとうございます。
米良:こちらこそお招きいただきありがとうございます。
金丸:本日ご用意したのは西麻布の『サル ドゥ マキノ』です。シェフはフランスの日本総領事館で料理人を務めた経験があり、「モダン和食」と銘打った、フレンチと和食の融合を楽しめるお店だそうです。
米良:内装の雰囲気からは和食という感じがしないので、どんなお料理をいただけるのかとても楽しみです。
金丸:米良さんとはこれまで何度もお会いしましたね。30歳以上も離れていますが、非常に気さくで、ぐいぐい来る(笑)。昨年末はREADYFORの新オフィスお披露目にも参加させてもらいました。
米良:その節は、ありがとうございます。
金丸:最初に会ったときから、とにかくよく笑う人だなと(笑)。
米良:いつもみんなから「口開いてる」って言われます(笑)。
金丸:そんな米良さんだからでしょう、会社も非常によい雰囲気でした。READYFORは1万件以上のプロジェクトを掲載し、約100億円の累計支援額を誇る国内最大級のクラウドファンディングサービスです。まずはクラウドファンディングがどのようなものかを簡単に説明していただけますか?
米良:一言で言えば、インターネットを使って、誰もがお金を集められる仕組みです。クラウドファンディングというと、ガジェット系のプロジェクトを想像する方も多いですが、READYFORは、寄付やふるさと納税に近いものもたくさん扱っています。とくに最近は、医療系がすごく増えていますね。基礎研究のためのプロジェクトには、1日で数千万円集まることもあります。
金丸:医療系というのは、意外性がありますね。
米良:クラウドファンディングではインターネットを介して、「こういうところにお金が足りてない」と世の中に訴えることができます。一方で、「誰かを応援したい」「誰かの役に立ちたい」「自分の生きた証を残したい」という気持ちは、世の中にどんどん生まれてきています。それをうまくマッチングできれば、これまでのように「お金がないから」という理由で、夢や実現したいことを諦めなくてすむんです。
金丸:誰もが投資家やサポーターになれるということですね。日本は個人資産が1,800兆円ありますが、ほとんどが活用されずに眠っています。そういう資産をクラウドファンディングに回せば、はるかに生産的ですよね。
米良:READYFORの利用者はずっと増え続けているのですが、彼らを見ていると、クラウドファンディングが「人とのつながりを生む」ための新しい手段でもあるんだな、とすごく感じています。
金丸:今日はそんな素晴らしいサービスを世に送り出した米良さんが、どのように生まれ育ち、起業されたのか、じっくりとお話を伺います。どうぞよろしくお願いします。