婚活ひとり飯 Vol.1

婚活ひとり飯:浮気相手は、10歳年下の女…。結婚が絶望的になった独身女の「涙のラザニア」

赤坂のアットホームなイタリアン『aniko』


「あの、一人なのですが…」
「いらっしゃいませ。もちろん、大歓迎ですよ」

おそるおそる店内に入った私を、人の良さそうな店員さんが笑顔で迎え入れてくれた。

センスの良いアンティーク家具が揃えられた店内は、イタリアの古き良き邸宅のダイニングにお邪魔したような明るさと、アットホーム感があった。

奥の方に広がる洞窟のような半個室に、オープンテーブル。そして美しい木目が印象的なカウンター席の、6席のうち1席には、私のように女性一人で来ているお客さんもいて、ほっと胸を撫で下ろす。

ー初めての、ひとりイタリアン。

高鳴る胸の鼓動を抑え、早速オススメのワインを聞き、グラスでいただくことにする。

「当店は、マルケ地方の料理のお店なんですよ」

ワインを注ぎながら店員さんがそう教えてくれたのだが、正直、馴染みのない地名だった。

イタリアの中部にあるマルケ地方は、アドリア海沿岸に位置し、豊富な魚介類を誇る。さらに内陸部にはジビエが堪能できる街があり、美食家たちの間で注目されている地域らしい。

そんな豆知識を聞きながらいただくイタリア土着品種の赤ワインは、いつも以上にすっと身体に染み渡っていく。

そういえば、朝から何も食べていなかったことに今更気がついた。私は空腹を満たすかの如く、すぐに出てくる料理を注文した。

そして、まもなくして出てきた「オリーブの肉詰めフリット」を一口食べた途端、笑顔がこぼれたのだった。


サクッとした薄い衣に包まれた、みずみずしい「ラ・ロッカ」のグリーンオリーブ。ふっくらとしたオリーブの中に詰まっているジューシーな肉の旨味と、ほのかに感じる、香味野菜や複数のスパイスの味。

程よい塩っ気と肉汁のコンビネーションは癖になる美味しさで、気づけば2、3個立て続けに口に運んでしまった。

「これ、美味しい…!」
「そうですか?良かったです。うちの人気メニューなんですよ」

シェフの笑顔に救われて、オリーブを堪能していたら、ワイングラスがいつのまにか空になっている。

その時までは、少しテンションが上がっていた。だが、メニューを見ていた私は思わず手を止めてしまった。

なぜならそこには、“ラザニア”があったからだ。

この記事へのコメント

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No Name
35歳の誕生日ディナーで高級レストランで別れ話する男、最低!地獄に落ちろ!
2020/02/19 06:2199+返信15件
No Name
え、彼氏の片思いかと思ったけどタイトル見る限りルミちゃん浮気相手なの?
じゃあラザニア作った相手ってロブションで振ったやつと同一人物なの?社内だから知らないわけないし、先輩の彼氏取っておいてルミちゃんは「婚約おめでとうございます〜」とかいってたの?
スーパーサイコパス女だな...恐怖しかないわ...
2020/02/19 05:3999+返信24件
No Name
私は昔からガンガンひとりでいろんなとこ食べに行っちゃうタイプなんですが、店で知り合い(しかも複数名)と鉢合わせしたことがあって。
寂しくない?とか言われてしまい、なんとなく気まずい空気になりました。

カフェとかランチとか行きつけの店は別にして、ディナーでレストランで…ってなると、一般的には女一人ご飯はまだまだやりづらいのかもしれませんね。
新連載、期待してます。
2020/02/19 05:0799+返信17件
No Name
先日、まさにこの別れ方をして友人達と深酒し、駅の階段から滑り落ちて骨折したダサい私。自業自得とはいえ踏んだり蹴ったり。独りぼっちが染みて朝から泣くよ。治ったら焼肉食べまくってやる!!!
2020/02/19 07:1694返信4件
No Name
交際4年、誕生日、ロブション、、、でもプロポーズされたわけでもないのに、職場で「私、結婚決まった!」はヤバ過ぎるよ…
2020/02/19 06:4583返信1件
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