女課長アリサ Vol.3

「1度の過ち、見て見ぬフリする?」寿退社目前で、男の裏切りを知った24歳女

「恋も仕事も順調」なんてあり得るのだろうか?

必死に仕事に打ち込んでいたらプライベートは疎かになり、

かといって婚活に精を出していたらキャリアを追い求めることは難しい。

今日も働く女子達は、仕事とプライベートの狭間で自分らしい生き方を模索している。

大手証券会社で働く、野村アリサ(32歳)は、問題児ばかりが集まる丸の内本店・営業8課の課長に任命される

これは、「女課長アリサ」が、仕事と恋愛に悪戦苦闘しながら成長していく物語である。

◆これまでのあらすじ

アリサは、8課に配属されてすぐ、営業成績が悪い上に、権利だけは主張する三井祐奈(24)に悩まされていた。


「今度の課長、すっごい苦手―」

期末の最終日を終えた夜、祐奈は同期の女子たちとブリックスクエアの『マルゴ』に集合していた。

ワイングラスを片手に、祐奈は丸の内の夜空に向かって叫ぶようにそう言った。

「なんで?野村課長素敵じゃん!綺麗だし、仕事もできるし!」

―ちょっとキャリア志向の強い子は、すぐこういうことを言う。

「嘘でしょー。おじさん課長の方が扱いやすくてよかったよ・・・。今日も帰り際に、仕事を持っているお客さんとのアポも入れろとか言ってくるし。そんなことしたら、業務時間後の19時とかにお客さんと会わなきゃなんないじゃん」

「祐奈は仕事しな過ぎだから!(笑)そんなんじゃ、そのうち地方に飛ばされるよ?」

同期の中でもキャリア派の子達は、祐奈に呆れた顔を向ける。

「そうなったら寿退社するから大丈夫」

「ふふんっ」と得意げに祐奈は言い放つ。みんなには内緒にしているのだが、実は本店で一番仕事の出来る佐藤さんと付き合っているのだ。

彼も、「僕が地方に異動になったらついてきてくれるか?」と祐奈に聞いてきたこともある。そろそろプロポーズされてもおかしくないはずだ。

ー案外、地方転勤になった方が結婚のいいきっかけになるかもしれない。

だが、みんなは祐奈の彼氏とのやり取りになんて興味を示すことなく、話題はあっという間に変わっていく。

いつも、彼氏がいる子の恋愛話は盛り上がらない。盛り上がるとしたら唯一、別れそうな時だけ。

結局は、彼氏がいない子の悲惨なデート話とか、付き合ってもいない男性の家に泊まりに行った暴露話に話題を持っていかれることになる。

この夜も、みんなが食いつく話題がどんどん提供されていく。

体に程よくアルコールが染み渡った頃、同期の一人が、もったいぶりながら話し始めた。

彼女は社内で既に色んな男性と関係を持っており、その話を赤裸々に語ることを楽しみとしている。この日も、みんなは「また?」と呆れながらも、自然と聞くモードに入っているのだ。

「実はさー、昨日、1課の佐藤さんと飲みに行った帰りに、なんとなく彼の家に泊まっちゃったんだよね」

―え?嘘でしょ・・・?

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