ミーハー女 Vol.9

「この人でいいや」。クリスマス前に、妥協して恋人を作ろうとした女の後悔

日々、新しいショップやレストランがオープンし、アップデートを繰り返す街・東京。

東京で、そのすべてを楽しみつくそうとする女を、時として人は「ミーハー女」と呼ぶ。

ミーハー女で何が悪い?

そう開き直れる女こそ、東京という街を楽しめるのだ。

PR会社に勤務するミハル(27歳)も、最新のものをこよなく愛する「ミーハー女」である。

ただミハルの場合は、恋愛においてもミーハーであり、それが人生を少しだけハードモードにしていたのだ。

◆これまでのあらすじ

PR会社で働くミハル。仕事で一緒になった匠からのアドバイスを受けながら、自分の恋愛観についてあらためて考えるようになっていた。


残業を終え、いつもより少し早めに会社を出たミハルは、知らぬ間に会社の入り口付近にイルミネーションが取り付けられていることに気がついた。

イルミネーションというのは、彼氏がいる時はとても綺麗に見えるのに、独り身だと目を背けたい気持ちになる。

イルミネーションの前で、仲睦ましく身を寄せ合うカップルを見て、より一層心の中にザラリとした感覚を覚え、ミハルは足早に駅へと向かう。

ホームにたどり着き、世間のクリスマス気分からようやく逃れたと電車に乗り込んだが、車内中どこを見渡してもクリスマスの広告に溢れていることに、ミハルはうんざりした気持ちになった。

-今年のクリスマス、どうしよう。誰か暇な人いないかなぁ。

憂うつな気持ちになりながら、気がつけばミハルはLINEのトーク一覧を漁っていた。

毎週末のように会っている女友達たちも、今年は新婚が多く、どこか誘いづらい。今から彼氏を作るには、出会いもない。

もはや誰でもいいから男友達にお願いをして食事会を開こう、とミハルが携帯の画面に指を滑らせていると、同期の祐里奈から連絡が届く。

-ねぇ、明日久しぶりにちょっと遠出してランチしようよ!-

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