夫の反乱 Vol.10

横柄だった妻が、ついに夫に頭を下げた…!夫の経済力にすがりつく女が受けた、非情な仕打ち

—女は、愛されて結婚するほうが幸せ。

その言葉を信じて、愛することよりも愛されることに価値を見出し、結婚を決める女性は数多くいるだろう。

めぐみも、夫からの熱烈なアプローチを受けて結婚を決めた女のひとりだ。

だけど、男女の愛に「絶対」なんて存在しないのだ。

“亭主元気で留守が良い”を豪語し、家庭は二の次、好き放題やってきた美人妻・めぐみ。ところがひょんなことから、夫の様子がおかしいことに気づく。

夫を大切にすることを完全に忘れてしまった妻の行く末は…?

◆これまでのあらすじ

反乱を起こした夫・弘樹の胸の内が明かされた。めぐみは、歩み寄ろうと必死だが…?


「…ごめんなさい」

手を乱暴に振りほどき、寝室に行こうとする夫・弘樹の背中に向かって、めぐみは頭を下げた。

−絶対、今日話さなければ。

これまでも、「あとで話そう」と言って結局話さずに終わったことが山ほどある。「あとで」が積み重なった結果、コミュニケーション不足に陥り、もはや修復不可能なところまできてしまったのだ。

「ごめんなさい」

頭を下げたまま、もう一度声を振り絞る。“手遅れ”という文字が脳裏を過ぎり、どうにもこうにも涙が出てきてしまう。

こんなにも切実に、誰かに対して「思いが伝わりますように」と願ったのは初めてかもしれない。

自分はこれまで、弘樹とコミュニケーションをとる努力を全くしていなかったのだと、改めて思い知らされる。

すると、寝室に入ろうとしていた弘樹が、ピタリと足を止めたのがわかった。めぐみがハッと顔をあげると、弘樹はドアノブに手をかけたまま、その場で立ち尽くしている。

めぐみは震える声で訴えた。

「ほんの少しで良いから。弘樹と話したい」

弘樹は少し考えていたようだが、観念したようにこちらを振り返る。

「分かった。座って話そう」

こうして、弘樹とめぐみは向かい合って話し合うことになった。

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