狂気的なカノジョ Vol.3

大好きな彼の結婚式、2次会の幹事をひきうけた女の魂胆とは

―愛情か、それとも執着か?

幼い頃から、聖母マリアのような妻になりたいと願っていた、秋吉紗奈32歳。

しかし、彼女の運命の歯車は、航平からプロポーズを受け取ったときから狂いはじめる。

少しずつ蝕まれていく彼女の心。愛は時に凶器となり得る。

繰り返される心理戦、前代未聞の惨劇が今、はじまる。

◆これまでのあらすじ

会社の後輩・東航平(29)からプロポーズされ、幸せいっぱいの紗奈(32)。一方、以前から航平に想いを寄せていた今井美雪は、紗奈から婚約の事実を聞かされ動揺していた。


「美雪ちゃん、このあいだ話した通り、5月に結婚式があるんだけどね。そのあとの2次会の幹事、お願いできないかな」

紗奈からLINEが送られてきた翌週の火曜日、細く雲が漂う秋空の下、2人はランチをしに『トラットリア ヴォメロ イル マーレ エ モンテ』に来ていた。

紗奈は両手を胸の前で合わせ、眉根を寄せながら美雪の視線をまっすぐに捕らえている。

「え、私がですか・・・?」

まさか好きな人の結婚式の二次会の幹事をすることになるなんて、美雪は一瞬の動揺を隠しきれなかった。

「私たち2人のことよく知っているから、美雪ちゃんに是非やってもらいたいねって航平とも話していたの。司会とか会場のことは志穂にお願いしているから、その手伝いをお願いできないかなと思ったの」

志穂というのは、紗奈の同期の北村志穂のことだった。彼女は美雪と同じフロアで営業として働いている32歳の独身女性で、美雪をフットサルの試合に誘った先輩だった。

「志穂と美雪ちゃん、一緒に航平のフットサルの試合も観に行ったことがあるって聞いて、2人なら仲がいいからぴったりだと思ったんだけど、だめかな?」

―志穂さんと組むことが嫌なわけじゃない。問題はそこじゃない。

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