御三家。
それは、首都圏中学受験界に燦然と輝く、究極の伝統エリート校を指す。
男子は開成・麻布・武蔵。女子は桜蔭・女子学院・雙葉。
5万人ともいわれる首都圏中学受験生の頂だ。
挑戦者を待ち受けるのは、「親の力が9割」とも言われるデス・ゲーム。
子どもの頭脳、父の経済力、そして母の究極の献身が求められるこの戦場に、決して安易に踏み込むなかれ。
運命の2月1日、「真の勝者」は誰だー。
◆
元キラキラ女子で早くに結婚した深田 彩は、夫の真一の事業が思わぬ成功を収め、小学5年生の息子・翔と3人で、南麻布で暮らしている。
周囲が息子を2世としてちやほやすることに違和感を覚えつつも、3人で楽しく暮らしていた。そんなある日、翔が近所の中学校の文化祭に行ってみたいと言う。
二人は何も知らずに、男子御三家の超名門、麻布中学を訪れたがー。
―ウソ、みんな髪の毛が金髪やピンク…?!
麻布の文化祭に来た彩は、コの字型の校舎に囲まれたテニスコートのような中庭に入るなり、目を見張った。
ステージの上には、文化祭仕様なのだろうが極彩色に髪の毛を染めた男子たちが大量にうごめいている。
「ミス麻布コンテスト」とある......
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この記事へのコメント
そして私は中学受験の時、母ではなく父と毎日夜中まで机を並べて一緒に勉強したのがいい思い出。