いつの頃からか、「婚活してるの?」とすら聞かれなくなった。
幸せになりたいと願う気持ちは、何歳になっても変わらないのにー。
35歳を過ぎてから「独身」がコンプレックスとなっていく女。婚活歴15年の山崎真理子も、まさにそういう女だった。
顔は悪くない、性格は難なし、仕事は順調。結婚願望は今もある。
―40歳になったって、恋愛も結婚も仕事も、諦めたくない。
これは、年齢を重ねるにつれて“幸せになること”を諦めかけていた女が奮起し、幸せ探しを再スタートする物語である。
大手飲料メーカーでPRの仕事をする真理子は、後輩の心ない一言で撃沈し、それをバネに幸せを必ず掴むという決意をした。気がつけば、年下の上司・黒田に少しずつ惹かれ始める。
真理子は、一人旅でやってきたニューヨークで宏人と出会い、急速に距離を縮め、ついには最終日にプロポーズされた。
宏人を受け入れることに決め、日本に出張中の彼にその意思を伝えたが…。
「お先に失礼します!」
金曜19時、なんとか定時前に資料をまとめ終えて立ち上がった真理子を、ひなのが呼び止める。
「お疲れ様です。真理子さん、何かあるんですか?もしかしてデート?」
ひなのは、何も考えてなさそうで意外と勘が鋭いところがあるのだ。
まさにこれから......
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この記事へのコメント
ひなのの発言に否定もできず
「違うんです」
「違うんです」
しか口を挟めない発言力の無さ。
ハッキリ言わない人って何考えてるかわからないから、逆に怖いよ。