2019.07.13
今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.25気温の高さと湿度の相乗効果で、過ごしにくい日本の夏。
少しでも軽やかな気持ちになれる一杯を求めて、ワインジャーナリスト柳忠之氏に質問をぶつけてみたら、夏に飲むべき一本が見えてきた!
Q.シュワッとした喉越しが堪らない泡。シャンパンはお高めだから……今狙うべきお値打ちスパークリングを教えて!
――プシュッ。ぷふぁ〜。
柳「おっ、気持ちよさそうにビール飲んでるね。」
――今年は早くも5月に4日連続の真夏日。暑い日にはやっぱり泡ものが一番……柳家は毎日、シャンパーニュ三昧なんですか?
柳「毎日シャンパーニュの飲める生活が、我が家のささやかな野望なのは事実だけど、真夏に乾いた喉を潤すためだけに、毎日シャンパーニュを開けることはないかな。」
シャンパーニュは、グビグビッとは飲めない
――えっ、なぜです?
柳「ん〜、グビグビといけないから。」
――高価すぎて?
柳「それもあるけど、シャンパーニュはじっくり味わうものだからさ。」
――はて、どういうことでしょ?
柳「シャンパーニュは、瓶の中で15ヶ月以上熟成させなきゃならない。そのうち12ヶ月は澱と一緒に寝かせると決められているんだけど、たいていのメゾンが2〜3年寝かせている。
澱の正体はもともと酵母で、これが本来の役目を終えると自己消化を起こす。するとアミノ酸が溶け出し、熟成が長いほどワインに複雑さや旨みが与えられるという仕組みさ。
だから喉を潤すためにグビグビ飲んじゃもったいない。じっくり味わって飲みたいよね。」
――なるほど。やはり、シャンパーニュは泡もののエリートなんですね。ではグビグビ飲むべき泡ものには、どんなものがありますか?
柳「いわゆるシャルマ法で造られたスパークリングワイン、たとえばイタリアのプロセッコなんてどうかな。」
――へ? シャルマ法とは?
柳「シャンパーニュは密閉された瓶の中でワインをもう一度発酵させ、その時に生じた炭酸ガスを瓶内に封じ込める瓶内二次発酵だけど、シャルマ法はそれを大きな耐圧タンクでしてしまう。
言うなれば簡易版だね。タンクの中に溜まった澱はフィルターで取り除いて瓶詰めする。シャンパーニュみたいに長い期間、澱と触れさせないし、そもそもタンクと瓶では接触の密度が違うから、シャルマ法のスパークリングはおしなべてフレッシュ。
プロセッコならグビグビ飲めるよね。お値段もシャンパーニュの3分の1くらい。」
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