ロマンスが恋しくて Vol.3

婚活中のアラフォー女が、誕生日当日に人前で涙を流してしまった理由とは

いつの頃からか、「婚活してるの?」とすら聞かれなくなった。

幸せになりたいと願う気持ちは、何歳になっても変わらないのにー。

35歳を過ぎてから「独身」がコンプレックスとなっていく女。婚活歴15年の山崎真理子も、まさにそういう女だった。

顔は悪くない、性格は難なし、仕事は順調。結婚願望は今もある。

―40歳になったって、恋愛も結婚も仕事も、諦めたくない。

これは、年齢を重ねるにつれて“幸せになること”を諦めかけていた女が奮起し、幸せ探しを再スタートする物語である。

大手飲料メーカーでPRの仕事をする真理子は、後輩の心ない一言で撃沈するが、それをバネに、幸せを必ず掴むという決意をした。

ついに41歳の誕生日を迎えた真理子。その夜、年下の上司・黒田からバースデーLINEが届き、思わず動揺するのだった。


ーこのLINEに、深い意味なんて無いよね…?

深夜0時過ぎに届いた、年下の上司・黒田からのバースデーLINE

真理子は一瞬動揺したが、しばらく画面を眺めた後、「ありがとうございます。今日はお疲れさまでした」とだけ返信した。

―今日、休日出勤したからそのお礼ってことよね、深い意味はナイナイ。

“既読”になったことを確認し、スマホを置く。それ以上は画面を見ないようにして、気持ちを切り替えた。

「そうだ、とっておいたシャンパン飲んじゃおう!」

今日は誕生日だからと自分に言い訳をして、ちょっぴり贅沢なシャンパンを開け、Netflixで見たい映画を検索し始める。

本当はまだ少し、黒田のLINEのことが気になっていたけれど、もう考えないようにしよう、と決めた。

いつの頃からか、自分の感情を自分で見ないようにすることが癖になっている。その方が、毎日平穏無事に過ごせるから。

感情のブレを少なくして、動じないように期待しないように。…そして、傷つかないように。

自分の感情に振り回されていたら、仕事するにも生きていくにも大変だから。これは41年の人生で身につけた、処世術とも言うべきだろう。

でも、そんな処世術を身につけたからこそ、恋に落ちにくくなっているのかもしれない。

映画の一覧を見つめながら、ふとそんなことを考えたのだった。

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