SPECIAL TALK Vol.57

~皆が喜ぶ状況をつくる、そのシンプルな想いが埋もれている個人と企業をつなぐ事業を生んだ~

真面目な中学生から一転。ファッションに夢中になる

金丸:中学、高校は地元の学校でしたか?

秋好:小学校から高校までずっと地元の公立学校でした。中学校はすごく真面目な学校だったので、僕もめちゃくちゃ勉強したのですが、高校生になって一切しなくなりました。

金丸:いったい何があったんでしょうか?

秋好:ファッションに目覚めたんです。中学校は制服でしたが、高校では私服になり、「あ、服装って自由でいいんだ」と。

金丸:それまで抑圧されていたのが、爆発したんですね。

秋好:一気にのめり込みましたね。人気のブランドを研究して、生地を買ってきて自分で服を作ったり。

金丸:買うだけではなく作る側に?

秋好:はい。そして、それを売ったりもしていました。

金丸:秋好さん、ブレませんね(笑)。

秋好:服を買うのも売るのも、ものすごく楽しくて、高校時代は24時間、本当に服のことしか考えていませんでした。

金丸:では、その後の進路は?

秋好:それが本当になんにも考えてなくて。卒業式のとき「これからどうするの?」と聞かれて、どうしようかなと。

金丸:それまで服のことしか考えていなかったわけですからね。

秋好:同級生はみんな大学に進学したけど、僕が好きなのは服。だから「服で生きていこう」と決めました。大阪には古着屋が多く集まっている「アメリカ村」という場所があるんですが、そこに入り浸りつつ、ファッション系の専門学校の授業に勝手に潜り込んだり。

金丸:ファッションにどっぷり浸かった生活を送っていたんですね。

秋好:ところが、2年後の成人式で一変します。普段、僕の周りにいるのは、金髪やピアスは当たり前のファッション好きの人ばかりなんですが、成人式に行ったら、中学・高校の同級生たちはみんな真面目に大学に行っている。特に中学校の同級生たちに「今、何しているの?」と聞かれ、うまく答えられなくて。というのも、昔の僕は勉強ができて、サッカーが大好きで、100メートル走も11秒くらいの俊足で。

金丸:同級生からすれば「きっと大学でも活躍しているに違いない」と。

秋好:そうなんです。だから「自分は社会から逸れてしまったな」と感じました。このままじゃやばいと思って、成人式が終わってすぐ、どこでもいいから今からでも入れる大学はないか調べて、実家近くの大学に願書を出しました。

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