2019.06.21
SPECIAL TALK Vol.57埋もれている人材の活用が日本の未来を切り拓く
金丸:現在、ランサーズには何社くらい登録しているのですか?
秋好:30万社を超えました。半数以上が東京の会社です。
金丸:それはすごいですね。でも、それだけニーズがあっても、日本では副業や兼業を禁止している企業がまだまだ多いのでは?
秋好:そうですね。日本の労働者人口は約6,000万人で、そのうちフリーランスや副業をしている人は、1,100万人ほどと言われています。一方、アメリカは日本の5倍の5,500万人にのぼっていて、2020年には労働数の半数がフリーランスになるとも言われているんです。
金丸:そんなに差があるんですね。勤めている会社以外に、ひとつ副業を持つだけで、収入は大きく変わります。給料を年10万円上げるよりも、副業で10万円稼ぐほうが、自分のスキルも活かせていい。そういう意味で、ランサーズは日本のGDPの底上げに大きく貢献してくれるのではないかと。大いに期待しています。
秋好:ありがとうございます。僕もそうありたいです。実はランサーズに登録している個人の8割近くは、地方在住者なんです。つまり東京で発生する仕事が、ランサーズを通じて地方に再分配されているということ。サービスを拡大していくことで、地方創生にもつなげていきたいと考えています。
金丸:ところで、個人の方で本当は「副業禁止」という人はいったいどのくらいいるんでしょう?
秋好:いや、ちゃんと許可された人しかいないと思いますよ。もちろん、なかにはいらっしゃるかもしれませんが、日本人ってやっぱり真面目なので。
金丸:そうなんですね。だったらやはり、政府がもっと副業や兼業を促進させる方向に舵を切らないといけません。
秋好:優秀な人材が才能を持て余したまま埋もれているという状況は、本当にもったいなさすぎます。たとえばランサーズには、84歳の大人気の翻訳家がいるんですよ。
金丸:超シニアですね(笑)。
秋好:でも、僕らのサービスでは、顔も年齢も見えないから敬遠されることもなく、84歳でも現役でバリバリ働いています。この方も地方在住なんですが、オンラインでチームを組んで仕事をこなし、しかも高評価、高実績。
金丸:それはかっこいい。フリーランスはバラエティ豊かですから、ランサーズが業種ごとにフリーランスの方を集めて、定期的に彼らの考え方や悩み、あるいは収入などを聞いてデータを集めていけば、政府には作れない、本当の日本の縮図ができあがるんじゃないでしょうか?
秋好:そのアイデア、いいですね。ぜひやりたいです。
考えるだけでなくやってみる。自分を知るためにも挑戦を
金丸:最後に、秋好さんから若者へ向けて応援のメッセージをいただけませんか?
秋好:一言で言うと、「サイコロを振り続ける」ことでしょうか。
金丸:サイコロを? どういうことでしょう?
秋好:すごろくはサイコロを振らなければ、「あがり」に着くことはできません。人生も同じです。どれだけ考えても、どれだけ想像しても、どれだけ悩んでも、人生のサイコロを振らなければ何も起きません。
金丸:なるほど。とにかくやってみないと始まらないと。
秋好:なかには「好きなこともやりたいこともない」という人もいますが、僕だって、初めから起業家になろうという夢があったわけでもないし、「テクノロジーで誰もが自分らしく働く社会を作りたい」というビジョンを持っていたわけでもありませんから。
金丸:でも秋好さんは、そのときそのときの自分のやりたいことに、全力投球しています。おまけのビックリマンシールもそうだし、サッカーもファッションも。
秋好:何がきっかけで「本気でやりたい」と思えることが見つかるかなんて、誰もわかりません。だから小さなことでもいいから、自分が興味を持ったことや、やりたいと思ったことを大切にして、積み重ねていくことが大事だと思います。
金丸:それがサイコロを振り続けるということなんですね。
秋好:今の僕には、明確なビジョンややりたいことがありますが、ここにたどり着くまでに10年かかりました。でもそれも、偶然の出合いがあったり、小さなことを積み重ねた結果なんです。もし僕があの日『めざましテレビ』をみていなかったら、パソコンを買いにいくこともなかった。だから考えることも重要だけど、とにかく一歩を踏み出してほしいですね。
金丸:秋好さんは子どもの頃からいろいろなビジネスをしてきました。そのどれもが「お金を稼ぐ」という目的ではなく、「楽しい」や「好き」、あるいはランサーズのように「これがあればみんなが喜ぶ」という気持ちから出発しています。今後も秋好さんのような起業家が生まれていけば、日本はぐっとよくなるはずです。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。
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