買い物は、魔法だ。
女は買い物という魔法を使って、“なりたい自分”を手に入れる。
ならば、どれだけ買っても満たされない女は一体何を求めているのだろう―?
32歳にして年収1,200万円を稼ぐ紗枝は、稼いだお金を存分に買い物に使う「カッコイイ女」のはずだった。
しかし、恋人・慎吾とのいさかいをキッカケに徐々に物欲が歪み始めたことで、同棲生活は破局を迎える。
そんな紗枝に、浪費を肯定してくれる超富裕層の個人投資家・喜多川が近寄る。「いくらでも好きに使っていい」と喜多川に言われ、与えられたカードで好きなだけ買い物をする紗枝だったが、浪費すればするほど虚しさは募るばかり。
さらに、喜多川がなぜ紗枝に浪費をけしかけるのか、その悲しい理由を聞いてしまい…。
紗枝の欲望の、行き着く先は?
予期せぬ拒絶の言葉に、喜多川は愕然とした表情で紗枝を見つめる。
「どうして?散々貰っておいて…どうして急にそんなことを言う?」
紗枝は、喜多川の目を見つめ返して言った。
「喜多川さんが本当に愛されたい、愛したいのは…多分、私じゃないからです。私がどれだけ喜多川さんに......
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この記事へのコメント
中盤微妙にいい話風になってる謎