2019.04.05
東京デュアルライフ〜2拠点目を選ぶ大人の事情〜 Vol.2「妻の理沙子に出会ったのは、3年前です。年末年始に地元福岡に帰った時に、飲み会に友人が連れてきたのが今の妻でした」
今まで東京で付き合ってきた子はモデルみたいに華やかなタイプだったが、結婚を考えられる相手ではなかった。その点彼女は、地元でしっかりと根を下ろして生活をしていて、今まで出会ってきた女性にはないものを持っていたので惹かれたとのこと。
お互いが1ヶ月に1回くらい週末に行き来する遠距離恋愛がスタートした。
自由でいられる時間が多かったから、遠距離恋愛はハルキの性に合っていたという。結婚するなら理沙子が良いとは思っていたが、昔から一つの場所に留まっていられない自分が、結婚できるか不安があったそう。
「1年程付き合って、そろそろ結婚という雰囲気になったとき、とりあえず仕事が落ち着くまではこの遠距離スタイルのまま結婚しないか?と提案しました。本当は、“とりあえず”ではなく、“この先も”と心の奥底では考えていましたが、彼女を説得するためにそう言いました」
ハルキは、このまま遠距離スタイルであれば、結婚を持続させることができるかもしれないと考えた。理沙子の方も地元愛が強いタイプだった上に美容サロンを経営していたこともあり、すぐに地元を離れるわけにはいかず遠距離結婚をスタートさせた。
遠距離結婚を持続させる彼の戦略は?
現在、ハルキは3週間ほどを東京で過ごし、1週間は連続して福岡に滞在するスタイルをとっている。この“連続して”というところがポイントで、ゆっくり一緒に居られる時間をきっちり確保することでお互いの満足度は高まり、妻も納得しているとのこと。
妻の理沙子は本当に納得しているのか?不満を訴えることはないのかと聞いてみた。
「妻は連絡をマメにしていれば何も言わないので、僕がLINEでのやりとりで心がけていることは、①既読にしたら即レス②可愛いスタンプを多用する③最後のメッセージは自分で終わる、この3つですね」
そう言って、心がけているポイントを得意げに語り始めた。「結婚してからはマメな男に変貌しました」と笑って謙遜しているが、それだけ妻が大切な存在ということだろう。
また、LINEは「既読にしたら」というところがポイントで、返信が難しい時は、未読スルーとのこと。そして忙しい時はとりあえず可愛いスタンプなどで誤魔化し、大事にしているということを伝えるために、やりとりの最後はハルキで終わるように心がけているそうだ。
話を聞いていると、ハルキは自分の望むスタイルを守るために妻をコントロールしているつもりかもしれないが、実は妻の包容力が大きく、妻に手の平で転がされているタイプなのかもしれないとも思えてきた。
遠距離結婚のすすめ 遠距離結婚のメリットとは?
さらにハルキはこう続けた、
「結婚して一緒に住んでいたって、夫婦の会話ってそんなにないと思うんです。でも遠距離結婚だと、会っているときはより密度濃く意識的にコミュニケーションを取るようになります。東京の一人の部屋に戻った時の安堵感も正直あります。遠距離結婚は、一人暮らしと結婚の両方のメリットを味わうことができて、満足度は高いです。遠距離結婚は、僕みたいなタイプにオススメですよ」
最後に、今後子供ができたらどうする予定なのか聞いてみた。
「妻は、東京で子育てするつもりはないみたいなので、子供ができても今の生活スタイルを変えるつもりはないですね。むしろ、遠距離結婚の持続が確定!の方向ですかね」と笑顔で答える。
ハルキのような自由を追い求める永遠の旅人タイプには、「遠距離結婚」は意外とメリットが多く、結婚生活を持続させるための一つの方法なのかもしれない。
そして今後「遠距離結婚」は、この時代の「デュアルライフ」のスタイルとして確立されていくのかもしれない。
▶Next:4月19日 金曜更新予定
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※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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