
人気男性タレントに近づく、女性記者の思惑。彼が必死で隠している“裏の顔”に迫る、女の執念
「わかった」
その声に歩がまた豪快に頭をあげると、ダミ声が笑った。
「やってみろよ。出元を隠すってことはお前もそこそこヤバいやつを相手にしてるってことだ。それだけ真剣だって証拠だもんな。
そのかわり事務所との交渉も、企画プレぜンも全部自分でしろ。通んなきゃそこまでだし、ま、なんかあって問題になったら、俺はお前をクビにしてカタをつける。
で、万が一。万が一でもお前の言ってることが正しかったら、世紀のスクープで雑誌は売れまくるわけだろ?」
「ありがとうございます!」
また深々と頭を下げた歩に編集長が、頭下げりゃいいってもんでもないぞ、と言ったあと続けた。
「分かってると思うけど、決定的な証拠がないと、俺は記事にしない。それが俺のポリシーだ。適当な憶測とか、下品なタイトルとかで部数を稼ぐそこいらの週刊誌とは違う。
それが有名人の不倫問題だろうが、大企業の汚職の社会問題だろうが、なんでもだ。特に人の死が絡んでるなら尚さら。憶測で冤罪の記事を書くなんて記者として死に値する」
「肝に命じます」
そう言って会議室を出ていこうとした歩の背中に編集長が、おい、と声をかけた。
「入社以来、文芸一本だったお前が急に異動届を出してうちにきたのは、これか。いつか純文学の編集者になりたいっていうのが入社理由だったんだろ?」
ー動き始めた女性記者・歩。歩がレオの事務所へ行き、最初に感じた違和感とは…?ー.....
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この記事へのコメント
せめて、みっちゃんが幸せでありますように・・・
茜さんの真相気になるー!!
レオーーーー!