東京23区男子 Vol.12

23区の男たちとデートを重ねる女が見た、それぞれの特徴とは?明日で最終話!「東京23区男子」総集編

東京23区ー。

東京都の中心となる23の「特別地方公共団体」の「特別区」のことを、私たちは東京23区と呼ぶ。

23ある中の、どの区に住んでいるかによって、その人の傾向や特徴は如実に表れるもの。

料理研究家として活動する青柳里香(28歳)が、各区の男たちとデートを重ねることで感じた、それぞれの特徴と生態とは・・・?

「東京23区男子」一挙に全話おさらい!

第1話:センスない女は相手にされない。時代を創る渋谷区スタートアップ系男子の偏った恋愛傾向

「あ、里香さん!」

カウンターにいた航平の爽やかな笑顔を見て、こちらも思わず笑顔になる。今日も航平は爽やかで、カジュアルだ。

「何飲みますか?」

そう言ってサラリとお会計を済ませてくれる航平に礼を言い、乾杯する。色白で肌が綺麗な航平。ちょっと線が細いものの、力を入れた時に浮き出る腕の血管が妙に色っぽい。

「今日はここでご飯なんですか?」

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第2話:女は、狩りに行かなくても寄ってくる。芸能人と付き合うのも当たり前な、港区男子のデート事情

—彼が好きそうな“いい女”感が溢れる雰囲気でいこう。

そう意気揚々とデートに挑んだのだが、デート開始前から、私は港区の洗礼を受けることになる。

亮介が予約してくれた『エルバ ダ ナカヒガシ』は西麻布交差点付近にあるのだが、地図上で確認すると六本木駅と広尾駅の中間にある。どちらの駅で降りるべきなのか。

—港区民には、“駅近”という発想なんてないんだろうなぁ・・・

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第3話:「年収500万なんて論外」と条件で見切った、28歳婚活女の痛恨ミス。五反田男はまさかの御曹司

「みんな知らないかもだけど、五反田っていい店が多いんだよ」

そう言いながら、スタスタと中へ入っていく拓人の後を慌てて追う。たしかに、気取ってなくて良い店だったが、私はさっきから気になっていたことがある。

「五反田、詳しいんですか?」
「まぁ会社が近いからね」

彼の会社名を前に聞いたことがあるが、年収は多く見積もっても500万くらいだろう。東京基準で考えると、ちょっと心もとない数字だ。

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第4話:目黒区男子にハズレなし?良い意味での2面性を持つ彼らが、結婚に向いている理由とは

中目黒の駅前で待っていてくれたのは、弘樹・29歳。先日仕事で出会った彼だが、現在ベンチャー系の会社で広告プランナーとして働いている中目黒在住の目黒区男子だ。

黒のMA-1に、シンプルな黒パンツと白トップス、そしてスニーカーというスッキリしたアイテムを合わせている弘樹。背が高くスタイルも良いため、待ち合わせの人で賑わう中目黒駅前でも一際目立つ。

「5分くらい歩くけど、大丈夫?」

そう言いながら彼は目黒川沿いにある『フェリチェリーナ』へ連れて行ってくれた。

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第5話:「金では買えないもの」が重要。千代田区に住む政治家の息子が、結婚相手に求めるたった1つの条件

「この界隈、とっても住みやすそうですよね!」

「さすが里香ちゃん!そうなんだよね、千代田区は皇居も永田町もあるから、本当に良い環境なんだ。ちなみに都内の住宅地の中で、千代田区の六番町は二番目に地価が高いんだよ」

2017年度は一番だったとい聞いて、それはそれで納得する。

またそう言い終えた後に、「ごめん、こんな下品なこと言っちゃって」と慌てる達郎を見て、生粋のお坊っちゃまであることを悟る。

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第6話:芸能人とも飲み友達になれる街。23区内で最も幸福度は高いが、“いい人”で終わる世田谷区男子

学生時代にはよく来ていた街、三軒茶屋。だが社会人になり、年齢を重ねるにつれてすっかり足が遠のいてた。

久しぶりに降り立った三軒茶屋は昔と何も変わっておらず、ビッグエコーやエコー仲見世商店街の風景に懐かしさを覚えていた、その時だった。

「里香!久しぶり!」

背後から登場した裕樹は、デニムにカジュアルなシャツを合わせ、その上にはダウンジャケットを羽織っている。そして手ぶらという、清潔感があって学生時代から変わらぬ姿にどこかホッとする。

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第7話:リッチな年上男性に溺れる、神楽坂の夜。28歳・婚活女とバツイチ子持ち男の、一夜で終わった恋

金曜19時。私は飯田橋駅を降りて、冷え込む街を見渡す。今日のデート場所は、神楽坂だ。

毎回神楽坂に来るたびに背筋が伸び、大人の街へ一歩足を踏み入れたような、心地よい緊張感を味わっているのは私だけだろうか。

Google Mapを見つつ、本日のデート相手・博之から指定された『蒼穹』を目指しながら、一方通行の坂を上る。

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第8話:年収1,000万の会社員は豊洲が人生のゴール?“幸せでいること”を強いられる江東区タワマン族の葛藤

店へ着くと拓郎が満面の笑顔で迎えてくれる。濃紺のスーツを着こなしている姿はまさに“商社マン”といった雰囲気で、どこか律儀な雰囲気を残しつつ、爽やかさ満載だ。

「場所、すぐに分かった?この界隈って昔ながらの商店街が残ってたりして、なんだか落ち着くから好きなんだよね」

「そうですね。あと門仲って、美味しいお店がたくさんあるんですよね?」

グルメ通の人から、この界隈には小さくて良い店がたくさんあると聞いたことがある。
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第9話:アカデミックな男の宝庫!?教養があり、“本物”の豊かさをマイペースに楽しむ文京区男子の魅力

「里香ちゃんは、この辺りに来ることとかある?出版社が多いから、打ち合わせとかあるかな?」

「実は母の実家が、この近くなんです」

そう告げると、急に雅人の顔がパァッと華やいだ。

「え!?そうなの?どこだろう?僕も、実家がすぐ近くなんだよね」

第9話の続きはこちら

第10話:フェイクの幸せなんて興味ない。圧倒的安定感があり、人として大正解な台東区男子の魅力

—せっかく来たし、楽しもう!

そう思い、『KANAME』のドアを開ける。しかし、店のドアを開けた途端に驚いてしまった。

その店の内装はスタイリッシュで、店内はまるで港区か表参道あたりにありそうな素敵な店のようだったから。

—あれ?ごめんなさい、私台東区を誤解していたかも。

そして竜二郎とデートを進めるにつれて、そのイメージは更に強くなっていったのだ。

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第11話:結婚するなら「物欲がない男」に限る?“夫偏差値”高めな墨田区男子との、価値観を変えられた一夜

「墨田区に住んでいるのか・・・」

都内でも、五反田などよりも更に家賃が安いイメージがある。

目黒で開催された食事会で出会ったヒロシは、一次会ですぐに帰って行ったし、どこか飄々としていた印象がある。

ー今日一回のデートで終わりそうだなぁ。

勝手に、そう思っていた。だが、私は気がついてしまったのだ。この墨田区は、婚活女子にとって一度その価値を見直すべき男性の宝庫であることに。

第11話の続きはこちら

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