最後の恋 Vol.5

「1番好きな人とは、結婚できなかった」世間体に惑わされ自分の気持ちを無視した女の、悲しい習慣

人はいつだって、恋できる。

だが振り返ったときにふと思うのだ。

あのときの身を焦がすような激しい感情を味わうことは、もうないのかもしれない。あれが「最後の恋」だったのかもしれない、と。

それは人生最高の恋だったかもしれないし、思い出したくもない最低な恋だったかもしれない。

あなたは「最後の恋」を、すでに経験しているだろうか…?

この連載では、東京に住む男女の「最後の恋」を、東京カレンダーで小説を描くライター陣が1話読み切りでお送りする―。

前週は、最後の女として一樹と結婚した女・茜を紹介した。

今回は、茜の後輩である沙希の姉、真希の物語である。


結婚至上主義の世の中に対する違和感


「ね、お姉ちゃんはどう思う?私はやっぱり、他の女に目移りするような男とは結婚したくないなぁ」

「だって浮気を許すってさ、相手の男になめられてるってことでしょ?」

興奮しながら喋り続ける妹・沙希の話を聞きながら、私はいつものようにコーヒーにミルクを注いだ。

深い褐色が......


この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
これはリアルかも。誰と結婚しても結婚後の実生活を送るうちに他の選択肢を考えてしまう…
考えてるだけだし良いんじゃない?
2019/02/04 05:2199+返信3件
No Name
人生は二つは選べないから。
どちらの道を選択しても、選ばなかった道の方が正しかったのでは、と誰もが思うこと。
選んだ自分を信じて進むしかないよね。
2019/02/04 05:3299+返信4件
No Name
この人じゃなければもっと幸せになれたかも…って、タラレバの世界は誰でも思うこと。
でも、意外と他の道も険しかったりするから、今の道が1番『まとも』だったりする(笑)

人生って不思議。
2019/02/04 05:3899+返信5件
もっと見る ( 77 件 )

【最後の恋】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo