『ザ・リッツ・カールトン京都』を徹底取材!ここにはまだ見ぬ京都の魅力と伝統が詰まっていた。
■ホテル内には「源氏物語」をテーマにしたアートが409点ある
紋様の正体は七宝柄をあしらった白い陶器。同じ大きさの円、または楕円を繋げた七宝柄は、人と人の縁や円満への願いを表すもの。つまりは縁起のよい柄であり、ホテルにはそんな七宝柄が散りばめられている。
そして、入ってすぐに目につくのが、このクリスタルビーズの球体でできた琵琶。京都市立芸術大学出身、名和晃平氏の作品だ。
なんと、ホテルにはこの琵琶も含め『源氏物語』をテーマとしたアートが計409点存在する。京都にゆかりのある計80人のアーティストによる作品は十人十色。各作品の解説をする1時間のアートツアー(無料・英語可)も用意されており、宿泊したら絶対に参加するべき。ホテルの楽しみ方が何倍にも変わるはずだ。
七宝柄と同じく館内に多用されているのが、組子と格子である。レセプションに行けば、カウンターの下に組子、上に格子を見られる。いずれも京都の町屋を思わせる日本の伝統的なあしらいだ。
『ザ・リッツ・カールトン京都』がすごいのは、伝統的な和の紋様を現代のライティングやデザインを加えることでいっそう美しく見せているところだ。
例えばこのエレベーターホールの格子も絶妙な加減の光をあてることで、幻想的なものとなっている。