外銀女子 Vol.2

外銀女子:“勝ち組”が、勝ち続ける理由。一般庶民は知る由もないセレブ社交の実態

「“生まれつき勝ち組”だなんて胡座をかいていられるのは、今だけよ」

そう言って不敵な笑みを浮かべるのは、誰もが認める努力の女・佐藤直子(27歳)。

直子は地方の下流家庭出身で、猛勉強の末に東大合格。卒業後は外資系証券会社に入社し、独力でアッパー層に仲間入りした「外銀女子」である。

しかし直子の前に、“生まれながらの勝ち組”・あゆみが現れる。

東京で最後に笑うのは恵まれた女?...それとも、努力の女?


『フレンチキッチン』の階段を早足で駆け上がりながら、直子は今までに交わしたDavidとのやり取りを振り返る。

Davidが直子のクライアントであるPファンドに転職してきたのはつい最近だ。以前、彼にIR取材を仲介したことはあったが、これまであまり個人的な話をする機会は無かった。

歳は直子より3、4つ上くらいだろうか。

挨拶もなく用件だけを短く投げてくる電話やメールでのやりとりからして、外資系のファンドマネージャーによく居る“自信過剰タイプ”と直子は判断した。

―ああいう人って、”業界の重鎮”レベルじゃないとなかなか話聞いてくれないのよね…

直子のようなアナリストの成績評価には、担当銘柄の業績予想・売り買い推奨の正確さも重要だが、クライアントからのVote(人気投票のようなもの)も大きく影響する。

重要なクライアントからのVoteが多いほど、アナリストとしての社内評価、ひいては報酬も高くなるのだ。

Pファンドは取引額の大きな重要顧客だ。当然DavidからのVoteは喉から手が出るほど欲しい。

だからこそ、今日は何としてでも好印象を残し、次のミーティングにつなげる必要があった。

―大丈夫、彼の関心のあるエリアは事前調査済みよ…!

そう自分を鼓舞しつつ、直子はエントランスをくぐった。

【外銀女子】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo