愛しのドS妻 Vol.3

愛しのドS妻:女を甘く見るなかれ。たった1日で夫の浮気相手を探した妻が迫る、非情な選択

−可愛かった妻は、どこに消えた?–

いつの間にかドSと化してしまった妻に不満を抱く既婚男性は、きっと少なくないはずだ。

青山でイベントプロデュース会社を経営する、平野貴裕(ひらのたかひろ)・35歳もそのひとり。

妻である華(はな)とは大恋愛の末に結ばれたはずだが、結婚後5年が経ち、その夫婦関係は随分と冷え切っていた。

およそ半年前、ほんの出来心から取引先の奈美子と不倫関係に陥った貴裕。

すでに関係は解消していたが、別れ際に奈美子から渡された手紙をあろうことか華に見つけられてしまう

始まったドS妻の反撃は、貴裕だけでなく奈美子にも及んでいた!?


“奥さんから慰謝料請求された”

間接照明だけを灯した、寝室のウォークインクローゼット。

薄暗がりでスマホ画面に光る文字列はあまりにも目に強烈で、貴裕は一瞬、頭が真っ白になった。

−嘘…だろ?

最初に浮かんだのは、それだった。奈美子がウソを言っているのではないか、と。

なぜなら、華が奈美子に接触する術などあるはずがないのだ。しかもたったの、1日で。

“奈美子のウソ説”が拭いきれない以上、いま華を問い詰めるのはリスキーだ。

貴裕はバクバクと音を立てる心臓を手で押さえ、「冷静になれ」と自分に言い聞かせた。

しかしその時、だった。

まるで神からの警告のように、ふと、今朝見た光景が思い出されたのだ。

誰かと電話で楽しそうに笑っていた事務スタッフの葵。

おはよう、と声をかけた貴裕に、意味深な目を向けた彼女…。

「もしかして」

そう思わず声に出し、貴裕の心臓は再びバクバクとスピードを上げた。

−もしかしてあの時、葵と話していたのは華…!?

葵はTHクリエイティブを設立して間もなく、最初に仲間に迎えたスタッフ。

当然ながら華とも面識があり、プライベートでも食事や買い物に行く仲らしいのだ。

…考えれば考えるほど、葵が怪しい。しかし下手に動いて墓穴を掘るのだけは避けたい。

まずは、華以外のルートで真実を探る他ない。

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