女もつらいよ Vol.7

バリキャリも専業主婦も。自分の選択を非難されぬよう先制攻撃せねばならない、悲しい女たち

高学歴・高収入・男性に引けを取らない仕事への情熱。

都内の高級エリアに住み、欲しいものは何でも自分で買うことが出来、食事は本当に美味しいものしか食べたくない。

にゃんにゃんOLのように自分の生活を誰かに変えてもらおうと、必死で結婚相手を探す必要もない。

そんな無敵のような女に訪れた苦難。あなたは、どう感じるだろうか?

上司から突然、NYへの赴任辞令を言い渡された可奈子。夫・清とは、日本とNYの遠距離での別居婚となったが、毎日の電話は欠かさず、ふた月に一度はどちらかが会いに行く生活を続け、充実した結婚生活を送っていた。そうして妊娠疑惑なども経て、あっという間に2年が経ち、気がつけば異動の季節になっていた。


可奈子がマネジメントから告げられた内容は、今回の辞令で東京の本社に戻り、現在のヴァイスプレジデントからディレクターへ昇格するというものだった。

VPには最速で昇格していたため、そろそろかもしれないという気持ちがあったのは確かだった。

可奈子はいつも、昇格するたびに思うのだが、頑張りが認められるのは素直に嬉しい。

今まではそれだけを生きがいにして仕事に向き合っていたような気がする。だが今回は、心の底から喜べずにいた。

その理由は分かっている。

それは、一向に妊娠する気配がないからだ。

本当のところは、今すぐに子どもが欲しいのかもよく分からないのだが、常に心の隅にはもやもやした感情がうごめいている。

ーこの先もずっと出来ないのかも…

そんな不安な気持ちが、何をしていても常に心のどこかに存在しているのだ。

たしかに本気で妊活に打ちこんでいるワケではない。

だが、それでも…

そうやって、なんとなく妊活している風の生活を続けているうちに、月日だけがいたずらに過ぎてしまうのだった。

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