サラリーマン会計士・隆一の迷い Vol.11

「男の20代。人生の“迷い”と、どう向き合うか?」仕事、恋人…全てを失った男の再スタート

難関資格の筆頭格である、公認会計士。

―高収入、堅実、転勤なし。

そんな好条件を難なくクリアする”勝ち組”であり、東京の婚活市場においても人気が高い職業の一つである。

しかし彼らにも、悩みはある。

サラリーマン会計士から、念願の独立開業を果たした隆一は、大学時代の友人、神宮と手を組み共同経営という形で事務所経営を軌道に乗せることに成功した。

しかし、結婚に踏み出さない隆一に業を煮やしたユキは隆一に別れを告げ去ってしまった。

落ち込んでいる隆一に、神宮を筆頭とする大多数の職員から退職届が提出されてきた。

物語は怒涛の最終回へ…。


全てを失う隆一


神宮を筆頭とする大多数の職員からの、退職届。

この行動の意味するところを、僕はよく考えなくてはいけない。神宮との不仲は事務所では周知であったしいずれは決裂することも覚悟していたのだが、これだけの職員を引き連れてくるとは思ってもいなかったのだ。

今こんなに大量の職員がいなくなれば、事務所経営が回らなくなることは自明だ。

「みんなに辞められたら困るだろう?だったら、お前が引け」とも捉えられる理不尽な交渉術。これが神宮の真の姿なのかと、僕は頭を抱えた。

「数日、考えさせてくれ。」

そうは言ったものの、もう答えは決まっている。選択する余地のない不利な交渉を迫られ、この場から逃れたいという気持ちでいっぱいなのであった。

1週間後、自ら事務所を引く形で事態の収拾を図った。こんなことが大騒動になれば、自分が育て上げた事務所の評判が地に堕ちてしまう。そんな事態だけは避けたかった。

事務所を去る日、神宮は姿を現さなかった。

どこにもぶつけることのできない怒りと喪失感だけが残り、全てを失ってしまった。僕はこれからどうしたらいい…?

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