サラリーマン会計士・隆一の迷い Vol.8

「糟糠の妻」なんて、理想論?経営が軌道に乗り始めた男の裏側で、“キープ男子”作りに余念がない女

難関資格の筆頭格である、公認会計士。

―高収入、堅実、転勤なし。

そんな好条件を難なくクリアする”勝ち組”であり、東京の婚活市場においても人気が高い職業の一つである。

しかし彼らにも、悩みはある。

サラリーマン会計士から、念願の独立開業を果たした隆一であるが、開業後の苦労に直面し、経営に行き詰っていた。

その一方、ユキは隆一との将来に不安を覚え、大学の先輩である倉田からアドバイスを受ける。

そんな中、事務所経営に悩む隆一の元へ、突然の大学時代からの旧友である神宮から、手を組まないかとの誘いが来たのだった。

それぞれの悩みを抱える隆一とユキの今後は…!?


ユキの考えるリスク回避行動


―私、本当にこのままでいいのかな…?

「将来は真剣に考えている」と言われたものの隆一は独立を決意し、今は仕事に没頭している。結婚したいなんて気持ちは、毛頭ないだろう。

待ち続けることに不安を覚えたユキは、ためらいを感じながらも、新たな一歩を踏み出す決意をした。

依子が誘ってくれたお食事会で知り合った、商社勤務の望月からの食事の誘いを快諾してしまったのだ。

場所は、高輪『レストラン フェメゾン』。品川駅から徒歩数分の閑静な住宅街にある隠れ家レストランは、異世界に飛び立ったようで、ユキの心は躍った。

―リスクには“保険”よ。

デートに向かう間、倉田さんの言葉をふと思い出した。

彼氏がいるのに、他の男性と会ったりする女は最低だと思っていた。しかし、周りを見渡せば、彼がいながらも、虎視眈々と、結婚相手に相応しい相手を常に探している友人はたくさんいるのだ。

親友の依子も、その一人である。

「隆一君はとってもいい人だけど、結婚にはちょっとねぇ?」

自分の行動に疑問を感じつつ、友人たちにもいる“キープ男子”。

―大丈夫、大丈夫。私だけじゃないもの・・・!

その安堵感が、自分の行動を正当化する唯一の理由になっているのは間違いない。

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